バイトや会社勤めを始めると、経験が上がるにつれてマルチタスクを求められる場面が増えていきます。
しかしマルチタスクは慣れていない人にとっては難しく、自分には無理だと苦手意識を感じることも。
そこでこの記事ではマルチタスクが苦手な人とできる人の違いに触れながら、マルチタスク克服のための対策を解説します。
さらにシングルタスクが得意な人におすすめの適職やバイトも紹介するので、ぜひ仕参考にしてください。
この記事を書いた人:受発注ライフ編集部
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マルチタスクとは?
マルチタスクとは複数の業務を同時にこなしたり、仕事を短時間で切り替えたりするアプローチです。
一方シングルタスクでは、1つの仕事に専念します。
マルチタスクとシングルタスクにはそれぞれメリットとデメリットがあり、どちらが良いとは一概には言えません。
また職種や働く環境により、マルチタスクとシングルタスクの多寡は大きく異なります。
マルチタスクの例
ここではマルチタスクの具体例を紹介します。
どれもビジネスの現場でよく見られる典型的なマルチタスクなので、イメージしやすいでしょう。
電話しながら、別の作業もする
電話しながら同時に別の作業をするのは、マルチタスクの典型例です。
特に顧客や取引先と連絡を取り合うことが多い営業職や事務職では、このような場面が日常的にあるでしょう。
例えば電話をしながらメールをチェックしたり、書類を整理したりするのはマルチタスクです。
他の社員からの依頼業務と、自分の業務を同時並行でこなす
他の社員から頼まれた仕事をしながら同時に自分の担当業務もこなすという例は、若手社員ほど多いでしょう。
また教育担当をしている人は新人の面倒を見ながら通常業務も進めなければなりませんが、これもマルチタスクと言えます。
通常業務に、緊急業務が割り込む
通常業務をしている最中により急ぎの仕事が割り込むことは、職種や業種に関わらずよくあるマルチタスクの1例。
例えば業務で想定外のトラブルが生じたり納期の短い仕事が発生したりすると、このような状況が生まれます。
特に通常業務と緊急業務どちらにもタイトな締切がある場合は、キャパオーバーになりがちです。
マルチタスクのメリット
マルチタスクに苦手意識を持つ人は多いですが、メリットが多いのも事実です。
メリットを知ればマルチタスクができないと感じている人も、克服するモチベーションが上がるかもしれません。
複数の仕事を担当できる
マルチタスクの大きなメリットは、複数の仕事を同時に担当できるということです。
複数の仕事を担当することで、その分自分のスキルや知識を広げることができます。
またたくさんの仕事を任されるということは上司に信頼されている証でもあるので、仕事やバイトへの自信にも繋がるでしょう。
仕事の全体像を掴みやすい
マルチタスクでは広範な業務に携わるため、仕事の全体像を掴みやすくなります。
それにより、例えばトラブルに対して臨機応変に対応しやすくなったり一連業務の中にある問題点に気づきやすくなるのがマルチタスクのメリットです。
仕事に飽きにくい
マルチタスクでは日々色んな業務をできるので、シングルタスクと比べて飽きにくいです。
特に急がない仕事については、自分の気分にあわせて業務の順番を組み替えてることもある程度は許容されるでしょう。
また仕事を同時並行で行うことはそれだけで集中力を使うので、時間の経過を早く感じやすいです。
マルチタスクのデメリット
マルチタスクはメリットばかりではなく、デメリットも存在します。
マルチタスクをしたことのある人なら、以下で紹介するデメリットはどれも共感できるでしょう。
キャパオーバーになりやすい
マルチタスクはシングルタスクと比べて、仕事に掛かる時間を見積もるのが難しいです。
そのため作業目標を立ててもその通りに仕事が進まず、納期や締め切りに仕事が間に合わなくなることがあります。
そうして急ぎの仕事が溜まっていくと自分1人では対応しきれなくなり、キャパオーバーが生じるのです。
かえって仕事の効率が落ちることも
仕事の切り替えに時間やエネルギーが掛かる、マルチタスク。
また同時に2つ以上の業務をこなせば、1つの仕事に専念するよりも当然集中力は低下します。
したがって、マルチタスクは効率的な仕事の方法とは言えません。
マルチタスクができない人の特徴
マルチタスクができない人の特徴として、完璧主義、1つのことに没頭したいという傾向があります。
自分がマルチタスクを苦手な原因はそこにあるかもしれません。
完璧主義
完璧主義者の特徴として、仕事のミスを恐れて1つのことに集中しすぎる傾向があります。
そのため仕事の切り替えにストレスや時間が掛かりやすく、マルチタスクは完璧主義の人にとって大きなプレッシャーに。
完璧主義の傾向がある人は、マルチタスクよりシングルタスクで実力を発揮することが多いです。
1つのことに没頭したい
1つのことに没頭したいといった特徴がある人には、マルチタスクは無理かもしれません。
そのタイプの人は自分の興味や関心のある分野に深く入り込み、細部にまでこだわる傾向があります。
1つのことにに打ち込める才能はシングルタスクにおいては大きな強みになりますが、マルチタスクには活かされにくいです。
マルチタスクができる人の特徴
マルチタスクができる人の特徴は、仕事の優先順位やスケジュール管理が得意ということです。
これは心掛け次第で誰にでも身に付けられる能力なので、マルチタスクが無理だと感じている人はぜひ参考にしてください。
仕事に優先順位を付けられる
マルチタスクができる人に共通する特徴は、仕事に優先順位を付けられるということです。
優先順位を付けられるということは、タスクの期限を明確にしそれに沿って効率的に仕事ができるということ。
優先順位を付けることで重要なことに集中し、無駄な時間やエネルギーを省くことが可能となるのです。
スケジュール管理ができる
マルチタスクができる人は仕事に優先順位を付けられると説明しましたが、そのためにはスケジュール管理が重要です。
マルチタスクができる人の多くは、To Do Listや手帳を活用してやるべきことを可視化しています。
そうすることで、忙しい中でもパニックにならずやるべきことを効率的にこなせるのです。
マルチタスクに役立つ思考法と対策
マルチタスクができない人でも、ちょっとした工夫や対策で得意に変えていけます。
ここではタスク管理ツールの導入など簡単にできる対策を紹介するので、マルチタスクが無理と感じている人は必見です。
タスク管理ツール
マルチタスクができる人の特徴はスケジュール管理ができることと説明しましたが、そこで役立つのがタスク管理ツール。
特にグーグルやアウトルックのカレンダーは、グーグル、マイクロソフトユーザーにおすすめです。
その他にも無料で使えるタスク管理ツールはたくさんあるので、自分に合ったものを探してみましょう。
パーキングロット思考
マルチタスクに慣れるために効果的なのが、パーキングロット思考。
業務中に他のタスクが入ってきたら、今行っている仕事は一旦保留にしてもう一方のタスクに専念する手法です。
この時に重要なのが、保留した仕事についメモをして忘れないようにメモを管理すること。
この対策を取れば、マルチタスクの苦手意識を少しずつ解消できるはず。
1×10×1システム
1×10×1システムでは、まず1日の仕事を3つのカテゴリーに分けます。
「1分以内で終わる仕事」、「10分で終わる仕事」、「1時間で終わる仕事」です。
その順番に仕事を処理していくのが、1×10×1システムの考え方。
すぐ終わる仕事から処理することでタスクをどんどん消化できるので、仕事が山積みになる事態を防げます。
集中できる環境を作る
マルチタスクの苦手を克服するための対策として、集中できる環境を整えるのも効果的です。
集中力が必要な仕事は空いている会議室で行ったり、イヤホンで集中力を高めたりするのもおすすめ。
周囲の雑音や人の動きを遮断する工夫をしましょう。
シングルタスクが得意な人の適職・バイト
どうしてもマルチタスクが無理だと言う人は、完璧主義や集中力の高さなど自分の才能を発揮できる仕事を探すと良いでしょう。
ここではシングルタスクができる人におすすめの、適職やバイトを紹介します。
研究者
研究者は自分の研究に没頭できるので、シングルタスクが得意な人や完璧主義者にとっては適職と言えます。
研究者になるには高い学歴や資格が必要ですが、それに見合うだけのやりがいや報酬が得られるでしょう。
ドライバー
シングルタスクが得意な人にはトラックやタクシー、バスなどのドライバーもおすすめです。
ドライバーは運転に集中することができるので、複数のことを同時に考える必要がありません。
プログラマー
プログラマーとは、コンピューターに指示を与えるコードを書く仕事です。
プログラミングは高い集中力や精神的な完璧主義が求められる仕事ですが、1つのことに没頭したい人にとっては適職です。
webデザイナー・webライター
デザインやライティングは、1つのタスクに集中して取り組むことが多いので、シングルタスクが得意な人の適職です。
また、正社員はもちろんフリーランスやバイトなど働き方の幅が広いのも魅力。
製造・軽作業
製造・軽作業は決められた手順に沿って作業を行うので、マルチタスクができない人でも働きやすいです。
アルバイトでも求人が多く、勤務時間や場所も選べるので自分のライフスタイルに合わせて働くことができます。
データ入力
データ入力の仕事では1つのタスクに集中して、正確に情報を入力することが求められます。
仕事内容も複雑でないことが多いので、集中力さえあればマルチタスクが苦手な人でも活躍しやすいです。
コールセンター
コールセンターでは1度に1人のお客様と対応する仕事なので、一点集中型の仕事がしたい人にとって適職です。
アルバイトでも求人が多く、未経験でも挑戦しやすいでしょう。
警備員
警備員は決められた場所を決められた時間に警備する仕事で、複雑な情報処理をする必要はありません。
また警備員は安定した収入や福利厚生を得られるので、マルチタスクができない人でも長期的に働きやすいです。
まとめ
今回はマルチタスクができない、無理と悩んでいる人に向けて、マルチタスクができない原因や克服するための対策を紹介しました。
マルチタスクは慣れない人にとって難しいですが、できる人に習って適切な対策を取れば多くの場合克服できます。
今は苦手だと感じていても、経験を重ねれば徐々に得意に変えていけるはずです。
それでも無理だと感じるなら、自分の適性に合った適職を探してみるのも1つの手です。