流通とは? 簡単に意味を説明 消費者に届くまでの流れや流通業者の仕事も紹介

流通とは商品やサービスが消費者まで届けられる流れを意味しており、物流、商流、金流など関連した複数の用語も使われます。
これら物流用語について、それぞれの意味の違いを詳しく解説します。
また流通経路に関わる用語の解説や、流通業者・流通業界が抱える問題を紹介しながら、解決方法としてのDX活用事例もまとめました。


この記事を書いた人:受発注ライフ編集部

『受発注ライフ』は、2024年3月22日に誕生した、株式会社カンナートのWebメディアです。
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流通とは? その意味を解説

流通とは、商品やサービスが生産者から消費者に届くまでの全過程の流れを意味します。
また流通とは単に物を運ぶだけでなく、商品管理、マーケティング、さらには金流の調整など様々な要素を含みます。
簡単に説明すると流通は商品の行程表であり、生産、輸送、販売といった多岐にわたる工程も含まれます。
流通業者は物流を効率的に行い、消費者に届くまでの流れをスムーズに行う役割を担っているといえるでしょう。

商品が消費者に届くまでの流れ

商品が消費者に届くまでの流れは、企画段階から始まり、製造や販売、決済、そして物流という複数の段階に分けられます。
例えば、インターネットの通販物流を想像してみましょう。
この場合、商品企画や製造、マーケティング、商品撮影やオンライン登録、そして配送業者による配送出荷など複数の流れがあります。

流通とマーケティングの違い

流通とマーケティングの違いは、簡単に説明すると「視点の違い」です。
どちらも生産から消費の流れを見ている点は共通項目ですが、流通とは大局的な視点や流通業者の視点といえるでしょう。
マーケティングは製品やサービスが継続的に売れる仕組み作りを重視し、細部の消費者ニーズや市場動向に視点を向けています。

流通の役割

流通の役割とは、生産者と消費者に届くまでの流れで、物理的な距離や時間の隔たりをなくすことです。
例えば、ネット注文で商品倉庫から消費者へ届ける場合、流通業者は距離と時間的なギャップを配送業務で埋めます。
また季節性の高い商品を倉庫で一時保管し、シーズン中に素早く配送対応することも時間的な隔たりを埋める流通の役割です。
スーパー等では、生産者と消費者に発生する人のギャップを商流により埋めています。

流通の4機能・流通経路

製品やサービスが生産者から消費者に届くまでの流れ(流通経路)は、商流、物流、金流、情報流の4つの種類があります。
簡単にそれぞれの役割を解説します。

商流

商流とは、商品やサービスの「所有権」が順次移動していく流れを意味します。
例えば、商品は生産者から卸売業者、そして小売業者を経由し消費者へ届けられます。
商品はこの経路の中で段階的に所有者を変えていきますが、これらと併せて移動するお金の流れが商流です。
この過程で、注文の受付や発注、出荷や在庫管理などの取引が行われ、効率的な流通経路を繋ぎます。

物流

物流とは、商品が生産される場所から消費者に届くまでの流れです。
この流れには、商品の輸送、保管、荷役、包装、流通加工、情報処理などの機能が含まれています。
物流は単なる運搬作業にとどまらず、製品の価値を高め、企業の利益を最大化するための重要な役割といえるでしょう。
また、物流は製造業者、販売業者、配送業者など様々なステークホルダーが関わる分野であり、協調性と連携性が求められます。

金流

金流とは、商品やサービスの売買に伴う消費者から生産者へ向かうお金の流通経路です。
具体的には、消費者が商品を購入し、小売業者や卸売業者を経由して、最終的に生産者へと渡る代金の流れを意味します。
簡単に商流との違いを説明すると、お金(所有権)の流れる方向性です。
商流は生産者から消費者に届くまでの流れである一方、金流は消費者から生産者へ代金が移動する流れであり、方向が逆になっています。

情報流

情報流とは、生産者から消費者、逆に消費者から生産者へ伝わる情報の流れの意味します。
商流や金流の単一方向の流れとは違い、情報流は双方向な流通経路です。
消費者目線の生産者に対する情報には、生産地や原材料、栽培方法や販売者評価、在庫データなどが含まれます。
一方で販売者側は、消費者の与信チェックなどで情報流を活用したり、CRMツールを利用し顧客満足度を向上させたりすることも情報活用の例といえます。

流通と商流・物流の違い

流通とは、商品やサービスが生産者から消費者に至るまでの全体的な流れです。
物流は主にモノの地理的な移動、簡単に説明すると商品が生産地から消費者のもとへ運ばれる流れの意味です。
商流は商品の所有権が移動する流れで、商品の売買取引や金銭のやり取りも含まれます。
まとめると、流通は包括的な流れの意味で、物流はモノ、商流は所有権の流れという点でそれぞれ違いがあります。

流通業者の仕事内容

流通業者は商品が生産者から消費者に届くまでの流れをスムーズにするのが仕事です。
実際の仕事内容については、以下のような種類に分けられます。

仕入れ

仕入れの仕事は商品選定や買付、生産者や卸売業者との交渉が主な業務で、バイヤーとも呼ばれます。
バイヤーは、市場の動向を踏まえた商品戦略の策定、コスト管理と売れ行きを考慮した商品選択などのスキルが必須。
また地域特性や消費者ニーズの分析、トレンドに合った商品を仕入れる情報収集力も必要です。

販売

販売は、バイヤーによって仕入れられた商品を消費者に販売する役割になります。
店舗運営スタッフ、店長、マネージャーなどがこれに該当し、商品の陳列、売上管理、店内レイアウトの提案などが主な仕事です。
販売促進のポップ作成や、スタッフ育成業務も含まれ、店舗運営を円滑に進めるための多様な活動が求められます。

管理

管理の仕事は、売上データ管理や顧客情報管理など、流通業務や流通経路の効率化を図るための仕事が中心になります。
これには、どの商品がどの顧客層に人気か調査する商品分析や、在庫の管理などの業務も含まれます。
企業や店舗の経営を全体的に見渡し、効率的な運営を支えるための重要なポジションといえるでしょう。

マーケティング

流通業者としてのマーケティングの仕事は、消費者の購買意欲を刺激し、商品販売を強化する業務です。
市場のニーズを分析し、効果的な販売戦略やプロモーション計画を立案することが含まれます。
具体的には広告やCMの企画、チラシの作成、店舗レイアウトの変更、新しい設備の導入などもマーケティングの仕事で多岐にわたります。

流通が抱える課題

現在の流通業界は、市場環境や消費者行動の変化によって、複数の問題に直面しています。
簡単にいくつかの事例を紹介するのでチェックしてみましょう。

モノが売れにくい

デフレの影響は過剰な品質競争を招き、市場には高品質な商品が多数存在するようになりました。
これにより、類似品と差別化することがかなり困難になっています。
消費者は既に高品質な製品を持っているため、買い替えることなく長期間使用するようになりモノを売れにくくしています。

消費者のニーズの変化に追いつけない

高度経済成長期では良いモノを所有することに価値が置かれていました。
一方現在の消費者は、物質的な所有より体験やサービスへと価値やニーズを変化させています。
シェアリングエコノミーや、サブスクリプションなど新たなモデルも台頭しており、従来のモノ依存とは違う販売形態にも迅速に対応する必要があります。

店舗で購入してもらえない

インターネット普及やスマホの利用者の増加により、オンラインショッピングが主流となり、実店舗での直接購入が減少しました。
実際に実店舗は商品を確認する場所になり、購入はオンラインというケースが増えています。
今後は顧客と密な接点を持ってアプローチできるという実店舗ならではのメリットを活かすなどの工夫が大事です。

人材不足

物流業界は「少子高齢化」「低賃金」「長時間労働」などのネガティブなイメージによって、深刻な人材不足に直面しています。
例えば、宅配便の取扱い数の増加による作業負担も増大しており、労働環境の改善や、新しい人材獲得の施策も比較的急務でしょう。

DX化推進が、流通の課題解決の鍵!

DXとは、デジタル技術を使いビジネスを改革することです。
インターネットの普及により消費者の購入方法は変化し、流通業界のDX対応も急務となっています。
流通のDX活用例として、OMO(Online Merges with Offline)を利用する方法があります。
OMOはオンラインと実店舗を、相互的に融合するマーケティング手法です。
ファーストフードのモバイルオーダーなどが簡単な実例で、アプリで注文し店舗ですぐに商品を受け取ることが可能で、顧客にも店舗にもメリットがあります。
その他にも、顧客がアプリで購入した服の情報を参考に、アパレル店舗にて店員がコーディネートを提案するなどのOMO事例もあります。

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まとめ

流通とは、生産者から消費者へと商品やサービスが届けられるまでの多様なプロセスです。
流通業者の多岐にわたる仕事内容、商流や物流、金流など流通用語、そして流通業界が直面する課題とその解決策についても解説してきました。
特にDXの推進は重要項目で、効率化、コスト削減、顧客満足度向上など流通業界にとって様々なメリットがあります。
用語の違いを理解して、これらの課題やポイントも覚えておきましょう。