アッセンブリー(assembly)とはどのような意味なのか、よく分からないという人もいるでしょう。
アッセンブリーは製造業界用語としてよく使用されている言葉ですが、流通業界では梱包作業を指すなど意味合いが少し違うケースもあります。
記事では、アッセンブリーの意味をはじめ具体例や効率化する方法、アッセンブリー代行業者を選ぶときのポイントを紹介しているのでぜひチェックしてください。
この記事を書いた人:受発注ライフ編集部
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アッセンブリーとは
そもそも、アッセンブリー(assembly)とはどういうものを指すのでしょうか。
ここでは、アッセンブリーの基礎知識を紹介します。
アッセンブリーは「集まり」という意味
アッセンブリー(assembly)とは、「集める」を意味する英語assembleを名詞化したもの。
ほかにも「召集する」「整理する」などの意味があります。
英語圏では、人を集めるときにも使われる言葉です。
製造業におけるアッセンブリー
製造業でのアッセンブリーは、部品などを組み立てることを意味します。
大量生産をしている工場ではライン上の作業も組み立て工程の一部であるため、企業にもよりますがライン作業全般をアッセンブリーと言うことも。
製造業以外で使われる、アッセンブリーの意味
アッセンブリーは製造業以外でも使用されています。
販促・流通業界など、それぞれの業種でどのような意味があるのか見てみましょう。
IT業界
IT業界ではアセンブリ言語というものがあります。
アセンブリ言語とは、機械語に近いプログラミング言語のことで、コンピューターが理解できる0と1で構成されているのが特徴。
機械語と1対1の文字列になっているため、機械語への変換が容易です。
販促・流通業界
販促・流通業界でのアセンブリーは、イベントで使用する割引チケットやリーフレットを封入して梱包する流通加工の作業を指しています。
企業によって言い方が異なり、これらの流通加工作業を「梱包」もしくは「アッセンブリー」と表現します。
食品業界
食品業界におけるアッセンブリーは、セットアップ加工を意味する場合もあります。
セットアップ加工とは、包装した食品を指定された数量にしたがって袋などに詰めていく加工作業のこと。
たとえば、食玩を入れて1つの商品を作るのもアッセンブリーです。
日本におけるアッセンブリー産業
日本では、国内総生産(GDP)において高い割合をアッセンブリーに関連する分野が占めています。
日本は組み立て産業が盛んな国。
テレビや冷蔵庫、スマートフォンなど暮らしに関わるほとんどのものが組み立て産業と関係しています。
製造業におけるアッセンブリーの具体例
製造業のアッセンブリー(assembly)といっても、さまざまな種類があります。
ここからは、製造業におけるアッセンブリーの具体例をそれぞれ紹介します。
車など大型機械のアッセンブリー
車や飛行機といった大型機械のアッセンブリーは、工場や工程により異なります。
たとえば、車を組み立てる工場では工程数が多く種類もさまざま。
そのため、組み立てるパーツによって担当部署の分担がされているのが特徴です。
精密機器のアッセンブリー
精密機器のアッセンブリーは、基盤に部品を取り付けるライン作業が主。
基本的にはベルトコンベアで流れてくるものにハンダで取付を行います。
しかし、工場によっては作業スペースが分かれていて、それぞれに多工程の組み立てをするケースも。
プラスチック製品のアッセンブリー
プラスチック製品のアッセンブリーは、製品を型取ったものをカッターで切り取ります。
また、製品の目視検査やシール貼りといった作業をする場合も。
扱う製品や部品は軽いものが多く、作業もシンプルなのが特徴です。
住宅建材のアッセンブリー
住宅建材のアッセンブリーは、住宅に使用されるアルミサッシの枠や建材などを組み立てます。
また、屋根や外壁の下地を取り付けるような大がかりな作業もあり、安全に作業するための知識やスキルが求められるのが特徴です。
アッセンブリーを効率化する方法
アッセンブリーは、工夫次第で効率化することができます。
ここからは、アッセンブリーを効率化する具体的な方法を紹介しましょう。
部品の数を減らす
アッセンブリーでは、組み立てる部品数を減らすことでコストカットが可能です。
たとえば、互換性の高い部品をいくつか用意し少ない部品数でさまざまな製品を作ります。
部品数を減らすためには、設計の時点で見直しをはかることが重要です。
組み立て工数を減らす
組み立て工数を減らすのも効率化のためには大切です。
その際、ECRS(イクルス)というフレームワークが役立つでしょう。
新しく業務プロセスを導入するのではなく、これまでの業務プロセスを再構築することが重要視されます。
間接作業を減らす
アッセンブリーの工数は削減できているにもかかわらずパフォーマンスが向上しない場合、間接作業が原因の可能性も。
間接作業とは、アッセンブリーにおいて部品を組み立てる以外の打ち合わせやメンテナンスなどの業務のこと。
効率化を考えるなら、こうした業務にムダがないかチェックしましょう。
自動化・ロボットの導入
組み立て加工を自動化するためにロボットの導入を検討してみてもいいでしょう。
そうすることで、一連の流れを自動的に行えます。
組み立てる部品の性質にあわせてカスタマイズもできるため、一気にアッセンブリーの効率化が進むでしょう。
アウトソーシング
自社で対応しきれない業務を外注するアウトソーシングという方法も候補のひとつ。
アウトソーシングによって、限られたリソースをコア業務に集中させられます。
最近は、アウトソーシングを利用している製造業の企業が増えています。
自社でアッセンブリー作業を行うメリット
自社でアッセンブリー作業を行うメリットは、委託コストを削減できることです。
アッセンブリーを委託しない場合、自社で作業員や設備を確保する必要がありますが、それでも外注するよりはコストを抑えられる可能性があります。
また、自社独自のアッセンブリー技術を編み出しノウハウを社内に蓄積することで、競争力の強化にもつながるでしょう。
自社でアッセンブリー作業を行うデメリット
自社でアッセンブリー作業を行うデメリットは、初期費用がかさむことです。
特にアッセンブリー経験が浅い企業が自社内に作業環境を新設するとなると、設備の準備や人材教育に莫大なコストがかかります。
また人材を育てノウハウを蓄積するまでには時間を要するため、事業開始直後は生産性や作業効率がどうしても落ちてしまうでしょう。
アッセンブリー代行業者の選ぶポイント
アッセンブリー代行業者を選ぶときは、いくつかポイントがあります。
安心して任せられる業者を選ぶために、しっかりチェックしておきましょう。
実績や評判
アッセンブリー業者の実績や評判はしっかり確認しておきたいポイント。
たとえば、管理が難しい食品や医薬品、食器のように割れ物を扱う場合には、きちんとした実績のある業者に委託することが重要です。
そうしないと、返品やクレームにつながる恐れもあります。
品質管理が適正か
アッセンブリーを委託することは、大切な品物を代行業者に預けるということです。
そのため、温度管理や湿度管理など、預けた品物の品質管理を適正に行ってくれる業者であるかを事前にしっかり確認しておきましょう。
納期を守ってくれそうか
業務を委託したアッセンブリー代行業者が、納期を守ってくれない場合は売上や顧客との関係に影響が出てしまいます。
代行業者を選ぶときには、納期に間に合うかを確認することも重要です。
また、続けて委託する場合は作業スパンに問題がないかもチェックしましょう。
コスト
業務を委託するとどのくらいのコストがかかるのかも確認しておきましょう。
また、そのコストにはどこまでの作業範囲が含まれるのかもチェックしておくことが重要。
業者によって作業範囲が違う場合があるので注意しましょう。
まとめ
アッセンブリーとは「集まり」を意味する英語のassemblyが由来。
アッセンブリーは製造業以外でも使用され、食品業界ではセットアップ加工、流通・販促業界では梱包作業を意味します。
アッセンブリー業務を効率化させるには工数の削減、ロボットの導入、アウトソーシングなどが有効です。
業務効率化を考えている場合は上で紹介した対策を検討してみましょう。