紙やFAXなどで取引先とやりとりをしながら、大変だと感じている企業も多いのではないでしょうか。
企業間での受発注などを電子化して便利にしたい場合は、EDIを導入する方法もあります。
管理の手間などを削減したいと考えている企業にはピッタリなシステムです。
こちらの記事では、EDIについてやその種類、導入するうえでのメリットを紹介していきます。
ほかにも、EDIとBtoB ECの違いやメリットもあわせて解説していきます。
この記事を書いた人:受発注ライフ編集部
『受発注ライフ』は、2024年3月22日に誕生した、株式会社カンナートのWebメディアです。
株式会社カンナートは西新宿にある創業20年目のシステム開発会社です。
このメディアでは、受発注業務や物流、通販にお困りごとのある方々に向けて、 業務改善のアイデアや業界の新しい動向などを発信していきます。
EDIとは?
企業間の取引では、さまざまな契約書や納品書、請求書などのやりとりがあり大変だと感じている方も多いのではないでしょうか。
EDIとは、契約書や納品書のやりとりを、紙や郵送を使わず、電子データで交換するシステムを言います。
インターネットを用いて、迅速にやりとりができるようになるためメリットも多いです。
ひと昔前に比べて電子データを交換するメリットを感じ、さまざまな企業で取り入れている方法でもあります。
これまで社員の手を加えてやりとりしなければならなかった受注業務が、EDIを導入することで自動化できるようになるのです。
ほかにもやらなければいけないコアな業務に集中できる時間も増え、データの一元管理もできるようになるなど便利な点が様々です。
ここからは、EDIの種類について紹介していきます。
個別EDI
個別の取引先ごとに通信形式や識別コードを決めて、お互い契約書や納品書などをやりとりできます。
取引先に合わせて細かなルール設定もできるメリットもありますが、やりとりしている取引先が多い場合には向きません。
せっかくやりとりをスムーズするために始めたにもかかわらず、個別の対応が必要になってしまっては大変です。
自社の取引先が片手で数えるほどしかないのであれば良いですが、ある程度多い場合には向かないことに注意してください。
標準EDI
標準EDIは個別に決めるわけではないため、どの企業に対しても同じような運用ルール、フォーマットでやりとりする方法です。
受注する側がさまざまな形式に対応する必要がなく、やりとりの負担があまりありません。
万が一取引先が増えたとしても同じやり方で済むので、負担が増えることもなく使いやすいでしょう。
標準EDIの中に、特定の業界に特化したネットワークサービスの業界VANがあります。
業界特有の商品などもコードが標準化されているため、使いやすく便利です。
取引先が同じVANを利用している場合、スムーズにやりとりができ、受発注業務の効率化を図ることができるでしょう。
EDIを導入するメリット
ここからは、EDIを導入するメリットについて紹介していきます。
これまで受発注業務が大変だと感じていた企業は、EDIを導入するメリットを大きく感じられるでしょう。
これまでの業務負担が軽減される
今までは、受注があった際に、人の手で出荷の手配や書類作成をして郵送をするなど、業務の負担がありました。
EDIを導入すれば、これらの業務を大幅にカットできるため負担も軽減されます。
注文書などのデータ入力から出荷手配など、すべてをシステムの中で完結させられます。
ペーパーレスにも貢献する
納品書などをはじめとした書類を作成する場合は、紙を使うことが当たり前でした。
しかし、電子でやりとりできるようになるため、紙に印刷する手間がなくなります。
さらに、今まで当たり前にかかっていた印刷代もカットでき、コスト削減にも貢献します。
ほかにも、書類をどこに保管しようか悩む企業も多かったかもしれませんが、導入することで場所の確保や保管作業もなくて済むため非常に楽になります。
ヒューマンエラーが減る
人の手を介して書類作成を行うと、どうしても間違いが起きてしまいます。
もちろん従業員もミスをしないように何回か見直しを行うこともあるかと思いますが、それでも間違いに気が付かない場合もあります。
取引先が注文した個数と違うなど、書類にミスが出てしまうと二度手間になりお互いに大変です。
EDIを導入すれば人の手を介して納品書や請求書を作成しなくても良くなるので、ヒューマンエラーがほとんどなくなります。
システムは滅多なことがなければエラー等は起きないので、お互いのやりとりがスムーズになるでしょう。
EDIとBtoB ECサイトの違いとは?
一見、業務を効率化させて電子化して取引するという点では、EDIとBtoB ECサイトで共通しています。
この2つにはどのような違いがあるのでしょうか。
それは、目指している目的が大きく違うという点です。
EDIは、煩わしい紙でのやりとりを楽にして効率化を図るものであるのに対して、BtoB ECはその先の商取引を実現させるところまで行えるのが大きな違いです。
単純に紙でやりとりしていた部分のみを効率化させ、ヒューマンエラーを減らしたいと考えているのであればEDIだけでも十分かもしれません。
しかし、ほかにも一歩先をいくサービスを求めているのであれば、BtoB ECがおすすめです。
BtoB ECは紙で行っていた受発注業務を電子化させて効率化させるだけでなく、例えば状況に応じて見積もりを発行するなど、さまざまなサービスが利用できます。
ほかにも、取引に合わせて施策やサポートを行うことも可能です。
BtoB ECのメリット
EDIでも受発注業務が楽になり、効率アップが図れることは間違いありません。
しかし、それ以上に、売上アップや新規での取引先獲得などを考えているのであれば、BtoB ECを利用しましょう。
ここからは、BtoB ECを利用するメリットについていくつか紹介していきます。
業務が迅速にできる
BtoB ECを取り入れれば、ほとんどをシステムの中でやりとりできるようになるため、人の手を煩わせません。
何か作業をしていても手を止めて、受発注業務に取り掛かる必要がないのです。
取引先からの電話やFAXによって、一度やっていた業務をやめ、発注に取り組んでいた企業も多いでしょう。
そういった時に限ってやらなければならないことも多く、うっかりミスをしてしまった経験はないでしょうか。
業務が迅速に進むだけでなく、ヒューマンエラーも防げます。
情報をすぐに提供できる
取引先側で注文したいものの在庫があるかどうか調べたい時、手段が電話やFAXしかないと問い合わせをするしかありません。
その度に自社で対応をし、聞かれた商品の在庫がどうなっているのか調べて答えなければならないとなると、そこに多くの時間を取られてしまいます。
BtoB ECを利用できれば、システムの中で商品名を検索して今の在庫数がわかるようになります。
しかも、リアルタイムでどの程度在庫があるのかわかるため便利です。
営業が終わった後でも在庫を知りたいと思った時、システムを開けば夜中などでも調べることもできるようになります。
取引先としてもすぐに答えがわかると非常に助かるでしょう。
新規開拓ができる
既存の取引先だけでなく、もっと自社を知ってもらって新規開拓をしたいと考えている企業も多いでしょう。
営業をかける場合はある程度行動範囲も決まっていますし、営業担当の能力によっては経費をかけた割にはほとんど開拓できずに終わってしまうケースも多いものです。
BtoB ECを取り入れれば、遠方の企業ともつながることができます。
カタログを提示するなどして、工夫をしながら興味を持ってくれている企業へのアピールが可能です。
まとめ
EDIを導入すれば、紙でやりとりしていた時の手間がほとんどなくなくなり、効率化が一気に進みます。
ヒューマンエラーも減って、もっとコアな業務に力を入れたいと思っている企業の助けにもなるでしょう。
また、さらなる売上アップや取引先の新規開拓を望む場合はBtoB ECがおすすめです。
EDIやECを導入することで受発注業務を効率化し、商品訴求やマーケティングにも力を入れて、自社の競争力をあげていきましょう。