ささげ業務とは、ECの売上や企業のイメージに関わる重要な業務です。
特にアパレル業界に携わる人なら、その意味や重要性をしっかり理解しておきたいところ。
この記事ではささげ業務の意味や、代行のメリット、デメリットを解説します。
さらにおすすめの代行業者も紹介するので、EC、アパレル運営に関わる人は参考にしてください。
この記事を書いた人:受発注ライフ編集部
『受発注ライフ』は、2024年3月22日に誕生した、株式会社カンナートのWebメディアです。
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ささげ業務とは
ささげ業務とは、撮影、採寸、原稿の頭文字を取って並べた言葉です。
ECサイトのページ作成において、商品画像、採寸情報、説明文を準備する一連の作業を指します。
さ(撮影)
ささげ業務の「さ」とは、撮影のこと。
主にECサイト向けに、商品を魅力的に見せるための写真を撮る作業です。
撮影では、商品の特徴やサイズ感が分かりやすく、購買意欲を高めるようにするため、背景や照明、アングルにこだわる必要があります。
撮影後には画像の編集作業も含まれることが多く、色調整などを行い最適な商品画像を仕上げます。
さ(採寸)
ささげ業務の2文字目の「さ」とは採寸のこと。
商品を正確に測定し、サイズや寸法をデータ化する作業です。
特にECサイトでは、顧客が商品の実物を手に取ることができないため、細かな採寸情報が求められます。
そのためアパレル通販ではS、M、Lといった大まかなサイズだけでなく、着丈、身丈など細かな情報まで表示されることが多いです。
げ(原稿)
ささげ業務の「げ」とは、原稿のことです。
具体的には、商品のキャッチコピーや説明文などを執筆する作業を指します。
写真だけでは伝わらない商品の魅力を言語化することで、顧客は商品をよりイメージしやすくなります。
例えばアパレル商品の場合、素材の質感、ブランドのコンセプトなどを説明文に記載するのが一般的です。
アパレルにおけるささげ業務の重要性
アパレルECにおいて、ささげ業務は試着できないデメリットを補う役割があります。
特に写真撮影のクオリティは、商品の売上を大きく左右するでしょう。
商品の見栄えを良くする
アパレルにおいてささげ業務が重視される大きな理由は、商品の見栄えを良くするためです。
特に商品画像はECユーザーにとって第一印象になり、見栄えが売上を大きく左右することも。
撮影を通していかに商品の魅力を引き出すかが、ECサイト成功のカギとなります。
返品やクレームを減らす
アパレルECではサイズが合わないなどの理由で、返品やクレームが寄せられることが少なくありません。
返品やクレームが増えれば運営者は対応にコストや手間がかかるだけでなく、企業への信頼低下にもつながります。
そのようなリスクを減らすため、ささげ業務により商品を実物通りに伝えることが重要なのです。
試着できない不安感を減らす
アパレルECでは試着ができないため、顧客は服のサイズが合うか、自分に似合うかなどイメージがしにくいです。
そのような不安感があると、顧客はECでの購入をためらってしまいます。
そこでモデルが商品を着用したイメージ写真を掲載したり、採寸情報を詳細に載せたりするなど、ささげ業務を工夫することが必要です。
ECのささげ業務のコツ
ECおけるささげ業務のコツを紹介します。
撮影、採寸、原稿それぞれで、以下のポイントを心掛けてみてください。
さ(撮影)のコツ
ECサイトのユーザーはサムネイルをきっかけに商品に興味を持つことが多いです。
そのためサムネイルには、競合他社と差別化できるような魅力的な写真を掲載しましょう。
またアパレル商品の場合、商品単体写真だけでなく、モデルの着用写真も載せるほうが、顧客はイメージが湧きやすくなります。
正面だけでなく横、後ろ、寄りなど様々なアングルの写真や、コーディネート例も載せるのが望ましいです。
さ(採寸)のコツ
顧客目線に立つなら、採寸はできるだけ細かく行いましょう。
S、M、Lといったサイズ区分はブランドにより異なり、それだけで顧客が大きさをイメージするのは難しいです。
そのため着丈や身丈、身幅、肩幅など具体的な情報を掲載すると良いでしょう。
また着用モデルの身長を記載すると、よりサイズ感が伝わりやすくなります。
げ(原稿)のコツ
原稿では、写真では伝わりにくい商品の質感や色味などの情報を正確に伝えましょう。
例えば青という色をとっても、紺色、鮮やかな青、ロイヤルブルー、くすみブルーなど様々な表現があります。
その中から一番商品に合うニュアンスを選んで、商品をありのままに伝えることが重要です。
またキャッチコピーでは競合に負けない商品ならではの魅力を伝えると、ユーザーの興味を引きやすくなるでしょう。
ささげ業務を代行するメリット
ささげ業務には専門的な知識や技術が必要なため、自社で行うのは簡単ではありません。
代行することで、業務の効率化、訴求力の向上など様々なメリットがあります。
業務の効率化
ささげ業務を自社でしようとすると、かなりの時間的コストがかかります。
特にアパレルは商品の入れ換えが目まぐるしく、その度に撮影や採寸を行うのは非常に面倒です。
代行サービスを活用すればそのような手間が無くなり、業務が効率化します。
ささげ業務のクオリティが上がる
代行業者には、カメラマンやライターなどささげ業務のプロが所属しています。
特に撮影は高品質な機材を使って行うため、写真のクオリティは素人が行うのとは全く違います。
自社でささげ業務をするよりも、経験豊富なプロに任せる方が訴求力は上がるでしょう。
人件費、設備費用の削減
代行することでささげ業務にかかる人件費やカメラなどの設備費用を削減できます。
自社でささげ業務を行う場合でも、スタジオ代やモデル代など外部に払う費用が想定以上に発生することも少なくありません。
トータルで考えれば、代行業者を活用したほうが経済的な場合もあります。
ささげ業務を代行するデメリット
ささげ業務の代行には、費用がかかるなどのデメリットもあります。
メリット、デメリットを理解したうえで、自社に合う業者を選ぶことが大切です。
料金がかかる
ささげ業務を代行する場合、当然代行費用が発生します。
撮影や採寸、原稿作成などの基本料金以外にも、モデル代やスタジオ代が別途かかることも。
ささげ業務の料金は通常、1商品ごとに発生するので、商品数が多いとその分代行料金も高くなります。
リードタイムが伸びることも
代行業者に委託することで、リードタイムが伸びる恐れがあります。
納期遅延のほか、納品データの修正が何度も発生した場合、出品の遅れにつながるためレギュレーションを正しく伝えることが重要です。
またささげ業務の過程で代行業者へ商品を発送、返品する手間も、リードタイムを伸ばす一因になります。
ささげ業務の代行業者を選ぶポイント
ささげ業務の代行業者を選ぶポイントを紹介します。
ささげ業務を外注するか検討している人は参考にしてください。
自社のイメージに合う業者を選ぶ
ささげ業務の代行業者には、それぞれ得意な商材や商品の見せ方の特徴などの特徴があります。
また対応業務の範囲や料金プランも業者によるので、自社に合う業者を選ぶことが大切です。
撮影の目的や依頼したい業務内容、予算をあらかじめ決めておくことが、代行業者を探す近道です。
業者の実績、評判を確認する
実績や評判も、代行業者を選ぶうえで大きなポイントとなります。
実績に関しては業者の公式サイトに掲載されていることが多いので、過去にどのような企業と取引した経験があるか確認しておきましょう。
自社と同業種との取引歴が少ない場合、要望に沿った対応をしてもらえるか慎重に見極める必要があります。
費用対効果を考慮する
サービス内容に対して価格が相応か、費用対効果も確認しましょう。
ささげ業務のクオリティによっては、代行料金が多少高い業者に依頼したほうがお得になることもあります。
そのため代行料金だけではなく、サービス内容とのバランスを複数社で考慮するようにしましょう。
ささげ業務代行の相場
ささげ業務の料金は、撮影、採寸、原稿それぞれに対してかかるのが一般的です。
相場は1商品につき、撮影で500円~1,500円、採寸で300円~500円、原稿で500円ほど。
それ以外にも、モデル代、スタジオ代などの費用が別途請求されることもあります。
アパレル向けのささげ業務代行業者
おすすめの、ささげ業務の代行業者を紹介します。
公式サイトも掲載しているので、気になった人はそちらもチェックしてみてください。
ささげ屋
ささげ屋とは、ECサイトのささげ業務の専門業者です。
基本サービスは撮影、レタッチ、採寸、原稿制作で、見積もりから納品までは最短1週間~2週間で対応してもらえます。
スタジオ撮影や出張撮影のほか、ロケ撮影にも対応しており、アパレル雑誌のようなおしゃれな写真を作成したい人におすすめです。
公式サイト:ささげ屋
株式会社fleston
株式会社flestonとはアパレルや日用品、工業製品まで、幅広い商材のささげ業務に対応している業者です。
要望や予算に合ったモデルの顔きり、顔あり、スタイリスト付きのプランなど、幅広いパッケージから予算に合ったサービスを選べるのが特徴。
さらにアイロンがけ、背景透過などのオプションサービスも充実しています。
公式サイト:株式会社fleston
Sasage.tokyo
Sasage.tokyoとはアパレル用品に特化した、ささげ業務の代行業者です。
ECサイト以外にも、LOOK BOOK制作やプロモーションムービー撮影など、アパレルのオンライン広告活動を総合的にアシストしています。
ささげ業務の中でも、特に撮影の質にこだわる人におすすめの業者です。
公式サイト:Sasage.tokyo
まとめ
ささげ業務の意味や、代行業者について解説しました。
ささげ業務の質はEC運営における売上向上や顧客満足度に大きく関わるため、特にアパレル業界で重要視されています。
自社スタッフの負担を軽減しながらささげ業務の品質を上げるために、代行業者へ委託するのもおすすめです。
料金やリードタイムはかかるものの、自社のブランド力を強化できる可能性があります。
記事を参考にぜひ自社に合った代行業者を探してください。