【事例も】業務改善の進め方とアイデア10選を紹介 案が出ない時の対応も解説

受発注ライフ,業務改善

業務改善や生産性向上は多くの企業が抱えている課題です。
非効率な事務などの業務改善を行うことで、コスト削減や労働環境の改善が求められています。
とはいっても、業務改善の方法がわからない、アイデアが出ないと悩んでいる人も多いでしょう。
記事では業務改善や効率化のためのアイデアやヒントを事例を交えて紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

業務改善・業務効率化とは?

受発注ライフ,業務改善

業務改善とは、業務の「ムリ・ムダ・ムラ」な作業を省き、仕事の効率を高めること。
業務改善や業務効率化が求められている背景には「人材不足」や「働き方改革の推進」があります。
企業は人材不足のなかで限られた労働力で成果を上げなくてはなりません。
業務改善によって、コスト削減や職場環境の改善、作業の効率化が進み、会社および社員のパフォーマンスが上がることが期待されます。

業務効率化と生産性向上の違い

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「業務効率化」と「生産性の向上」は一見同じように見えて違いがあります。
生産性向上とは、少ないリソースでより高いアウトプットを得ること。
業務効率化とは、業務の中の「ムダ」を排除して投入するリソースの量を減らすことです。
業務効率化は生産性向上のための策のひとつといえます。

業務改善案の出し方とアイデア実行のためのヒント

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業務改善とは何かについて説明をしました。
次は改善案をどのようにして出すのか、どのように実行していくべきなのかを紹介します。
アイデアが出ないと悩んでいる人、方法が分からない人は必見です。

社内の業務内容の可視化

最初に社内の業務を可視化し、現状の状態を把握することが必要です。
まず、各業務の作業の工数や作業の発生頻度、作業時間、必要スキルをまとめましょう。
業務の棚卸しをすると、時間がかかっている業務が判別しやすくなります。

問題を洗い出し、改善目標を設定

社内の業務内容の可視化が終わったら、そのなかから問題点を見つけ出します。
時間がかかる原因や非効率になっている要因は何か、分析してみましょう。
たとえば「契約書フォーマットが決まっていないため毎回ゼロから作成している」場合、共通フォーマットを作成し共有するなどの目標が立てられます。

改善スケジュールを立てる

問題を洗い出し、改善目標を設定できたら、次に改善に向けた具体的なスケジュールを立てます。
期日や実施内容が曖昧だと、目標が頓挫する原因に。
いつまでに何をするべきなのか最適なスケジュールを作成することが大切です。
スケジュールがあると、組織全体の業務改善への意識が高まる効果もあるでしょう。

業務改善策の実施とフォローアップ

計画を立てたら実際に施策を実施します。
業務改善策をただ行うだけではなく、一定期間が経った後に効果測定を実施し、どれくらい効果があったかチェックするのが大事です。
PDCAサイクルを回しながら、改善策を修正したり次の改善案に活かしたりしましょう。

アイデアが出ないときの方法

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業務改善案を考えようとしても、なかなか出ないこともあるでしょう。
アイデアが出ないときに役立つ、アイデア出しのヒントを紹介します。

ブレインストーミング

ブレインストーミングとは、複数人が自由にアイデアを出しあっていき、その後、意見をまとめて具体的な案に落とし込む方法です。
この方法を活用することで、自分だけでは見出せなかったアイデアを見つけることができます。

マインドマップ

マインドマップとは、1つのことについて共通点や思いつくことを放射状に書き出していく方法です。
マインドマップでは、アイデアがどのような流れでつながっていくのかを可視化でき、あらゆる視点からアイデアを発見できます。

KJ法

KJ法とは、主にアイデアを整理するために用いられる手法の1つ。
付箋に自分の持っているアイデアを書き出し、それらをホワイトボードや壁に貼り出し、関連するものをグループ化します。
こうすることで全体像を把握でき、改善策を導く助けになります。

【生産性向上】業務改善アイデアの方法と事例10選

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ここからは実際の業務改善案の方法と事例のヒントを紹介します。
どのような業務改善事例があるのか知りたい人、アイデアが出ない人は必見です。

情報共有の効率化

情報共有の効率化を行うと、社内業務の進捗や意思決定が早く伝わります。
例えば、GoogleドキュメントやOneNoteなどのクラウドで文書を管理すれば、複数の人が同時に編集することが可能に。
情報共有や更新がより効率化されます。

事務の効率化

事務作業のプロセスでは、毎日同じような作業を繰り返していることがあり、単純作業なのに作業工数が多いことも。
マクロを使って繰り返し作業を自動化すると、事務の効率化につながるでしょう。
また文書を電子化すると、情報検索や共有が簡単になり、用紙代や紙の補充にかかる時間も削減できます。

マニュアルの整備

マニュアルを整備すると、業務の標準化が進み、ミス軽減や新人教育の効率化ができます。
読み手が業務を理解しやすいように、図や表を入れて読みやすく作りましょう。
マニュアルは作ったままではなく継続的な更新が必要です。

業務フローチャートの作成

業務のマニュアルだけではなく、業務フローチャートを作成するのもおすすめです。
1日の業務の流れや進め方を見やすくしておくことで、業務の効率化につながります。
流れだけ理解しても意味がないので、マニュアルと併用することが重要です。

会議の時間や頻度を減らす

無駄な会議の時間を減らすことで、他の業務にかける時間を増やすことができます。
社内で行われている定例会議をリストアップして、無駄な会議がないか要チェック。
また「会議は必ず1時間以内」「トピックがなければ会議は中止する」といったルールを決め、社内で徹底しましょう。

不要な業務をなくす

仕事の効率化には、「無駄」な業務をなくすことが重要です。
不要な業務を見極めるヒントとして、自分がしている業務は何につながっているのかといったことを考えましょう。
重要でない仕事にかける時間を削減し、他のやるべき業務に注力すれば生産性が向上します。

業務を分割する

業務の量は人や時期によって異なります。
誰かに業務が集中すると、その人の負担が増え、他の人の手が空くことに。
一部の人に業務が偏らないように、業務を分割して仕事を担当すると働き方や生産性が向上します。

アウトソーシングの活用

アウトソーシングとは、業務の一部を外部に委託することです。
専門スキルが必要な業務がある場合、対応できる人が限られます。
対応できる人が社内に不足していると作業が滞ることも。
事例として経理会計事務や営業事務など、アウトソーシングを活用することで人件費を削減でき、人材をコア業務に集中させることができます。

データベースの構築

社内の情報を蓄積し、管理・閲覧ができるデータベースを構築すれば、社内の情報管理や検索が簡単に。
適切な設計と整備によって情報が整理しやすくなり、意思決定の質やスピードが上がるでしょう。
データベース構築にはタスクやスケジュールの管理も含み、タスク管理を活用すれば従業員の業務進捗管理もできます。

作業を自動化する

RPAとは、繰り返しの多い単純事務の自動化ができるようになるツールで、ソフトウェアロボットが人の代わりにタスクを実行します。
例えば、銀行や役所、メーカーなど幅広い職場でRPAが導入され、作業時間を短縮し、正確な処理の実現に役立っています。

仕事・業務改善アイデアを成功させるポイント

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業務改善案を成功させるためにはどのようなポイントに気を付ければよいのでしょうか。
アイデアを試す際の参考にしてください。

優先順位をつける

仕事・業務改善を成功させるポイントとして、優先順位をつけることが大切です。
すべてのアイデアを実行しようとすると、多くの時間がかかってしまいます。
改善が必要な業務の中で、緊急性の高い業務や影響が大きい業務を選ぶとよいでしょう。

資料の規格を統一する

業務改善をきっかけに資料の規格を統一しておくのがおすすめです。
資料の規格が定まっていないと、作成する人によって規格が変わり、読む人の妨げになります。
フォーマットやデザインを統一しておくことで、差し替えや修正の時間が減り、効率化につながります。

仕事のミスを活用する

仕事を行っていく中で、ミスというのは誰しもが経験することです。
ミスは隠したくなるものですが、そのミスが業務改善につながる場合もあります。
発生したミスの原因や対応について考え、次に生かせるように活用しましょう。

スタッフ一人ひとりの意識が大事

業務の改善は1人だけで取り組んで出来ることではありません。
社員1人1人が自分が担当する業務に対して改善意識を持つことが大切です。
誰かから指示されたからではなく、業務効率化・生産性向上のために何ができるか主体的に取り組みましょう。

一度にすべてのアイデアを実行しようとしない

業務の改善アイデアには多くの事例やアイデアがあります。
しかし、全部のアイデアを実行しようとすると、中途半端な取り組みになり、時間もかかってしまいます。
社内関係者が対応できる量を考えて、現実的な計画を立て、実行できるようにしましょう。

まとめ

記事では業務改善アイデアが出ないと悩む人向けに、アイデア出しのヒントや業務改善事例を紹介しました。
昨今、生産性向上のための業務効率化が求められています。
社内で改善するべきところはないか業務を可視化し、スケジュールを立てて、改善案を実行しましょう。
その際は、関係者で意識を共有し、一丸となって取り組むのがコツです。
事例やアイデアを参考に自社に合った方法を模索してみてください。