1on1で話すことがない! そもそもの目的や部下側・上司側が注意することも解説

受発注ライフ,1on1

「1on1ミーティング」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
上司と部下が個別にコミュニケーションを取るための貴重な機会とされています。
しかし、話すことがないと感じることもあるでしょう。
そこで今回この記事では、1on1ミーティングの目的と、人事評価面談との違いについて解説。
部下側と上司側が注意すべき点についても詳しく説明します。
効果的な1on1ミーティングのために、参考にしてみてください。

1on1ミーティングとは?

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1on1ミーティングは、上司と部下が個別に面談を行う会議形式。
この時間を使って、部下の業務進捗やキャリアの悩み、職場での状況などを深く掘り下げることが可能です。
面談を通じて、個々の成長を支援し、職場の環境改善につなげる効果が期待されます。

人事評価面談との違い

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1on1ミーティングと人事評価面談の大きな違いは、その目的と頻度。
人事評価面談は年に数回、主に従業員の業績評価や昇進・報酬に関連して行われます。
対して、1on1ミーティングはより頻繁に実施され、部下の成長や日々の業務のサポートが目的です。

【部下側も確認しよう】

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部下側として1on1ミーティングに臨む際には、自身の業務進捗やキャリアプラン、職場での課題などを明確に伝えることが大切です。

上司が部下側の状況を把握し、成長をサポート

1on1ミーティングでは、上司が部下の現在の業務状況を理解することが重要です。
キャリアの悩み、職場での挑戦など、それぞれに必要なサポートを提供しなければなりません。
この面談を通じて、部下の能力開発やモチベーション向上につながり、職場の生産性と満足度が上がるでしょう。

社内の状況を把握する

1on1ミーティングは、部下が社内の動向やチーム間の協力状況を上司に伝える貴重な機会です。
この情報共有により、上司は組織全体の調和と効率を高めるための戦略を立てることができます。
部下からのフィードバックは、組織運営の改善に不可欠な要素です。

会社の新事業の適任者を発掘する

1on1ミーティングは、会社の新事業に最適な人材を見つけ出す機会でもあります。
部下のスキル、興味、キャリア目標を理解することで、上司はそれぞれの強みを活かした役割を割り当てることが可能です。
このようなマッチングは、従業員の満足度と事業の成功の両方に寄与します。

【上司&部下】1on1で話す時に気を付けるポイント

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1on1ミーティングでは、明確なコミュニケーション、相互の尊重、そして率直なフィードバックが重要です。
これにより、信頼と理解が深まります。

聞くだけでなく自己開示もする

1on1ミーティングで大切なのは、上司が聞くだけでなく、自身の考えや経験も率直に共有すること。
この自己開示によって、信頼関係が築かれ、よりオープンな対話が可能です。
また、自己開示は部下に対する理解を深め、より具体的なアドバイスを提供する基盤となります。

対話によって上司がヒントを与える

1on1ミーティングにおいて、上司は対話を通じて部下に有益なヒントや示唆を提供する目的を果たします。
部下の話を丁寧に聞き、彼らの課題や目標を理解した上で、経験や知識に基づく具体的なアドバイスを行うことが重要です。
このような対話は、部下の自己発見と成長を促します。

戦略と部下の業務との関連性を伝える

1on1ミーティングでは、上司が組織全体の戦略や目標と部下の個々の業務の関連性を明確に伝えることが目的です。
これにより、部下は自分の仕事が会社全体のビジョンにどのように貢献しているかを理解し、モチベーションを高めることができます。
この理解は社員一人一人の業務への熱意と成果に直結するでしょう。

部下は率直な意見や感想を伝える

1on1ミーティングでの部下の目的の一つは、率直な意見や感想を上司に伝えることです。
この開かれたコミュニケーションは、信頼関係の構築に不可欠であり、職場の問題点や改善点を明らかにするのに役立ちます。
部下の本音の共有は、組織の健全な成長と効果的な意思決定に寄与するかもしれません。

【話すことに困らない】1on1のテーマ例を紹介

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1on1ミーティングで効果的なコミュニケーションを行うためには、事前に話題を用意しておくことが重要。
以下は、上司と部下が対話を深めるための主要なテーマの例です。
相互理解のために参考にしてみてください。

・プライベートの理解
・心身の健康チェック
・モチベーション、エンゲージメントチェック
・業務や組織の課題
・目標設定と進捗確認、評価
・能力開発とキャリア支援

プライベートの理解

1on1ミーティングでプライベートな話題を取り上げることは、話すことがない時に相互理解を深めるのに役立ちます。
以下は具体的な話題の例です。
近年では切り出しづらい内容ではありますが、節度を持ってコミュニケーションを取っていきましょう。

・週末は何をしているか:休日の過ごし方や趣味について尋ねる。
・家族とどのように過ごしているか:家族との時間の過ごし方やイベントについて話す。
・オリンピックなど最近話題の大会の話:スポーツイベントや文化イベントに関する興味や見解を共有する。
・普段行っている運動や食事の話:健康維持のための活動や好きな食べ物について話し合う。

心身の健康チェック

1on1ミーティングでは、部下側の心身の健康状態を理解しサポートすることが重要です。
話すことがないと感じても、実際には言い出しづらいといった例も多数存在します。
アイスブレイクを通して、部下側のコンディションを把握しましょう。

・ストレスレベルの確認:職場や個人生活におけるストレスの度合いについて話し合う。
・睡眠の質の確認:十分な睡眠がとれているか、睡眠の質に関する話をする。
・休暇の取得状況:適切な休暇が取得できているかを確認し、必要なら休暇を勧める。
・運動習慣に関する話題:定期的な運動や身体活動について話し合う。

モチベーション・エンゲージメントチェック

1on1ミーティングでは、部下側のモチベーションとエンゲージメントを確認することが重要です。
現場を把握しづらいリーダークラスの人が部下側の仕事への取り組み方を理解するのに役立ちます。
話すことがない場合、以下のような話題の例を取り上げることが推奨されます。

・仕事に対する熱意の確認:現在のプロジェクトや業務に対する情熱や関心を尋ねる。
・職場環境への満足度:職場の雰囲気やチームワークに対する感想を共有する。
・目標達成への意欲:設定された目標に対する取り組みの感触や挑戦意欲について話し合う。
・キャリアアスピレーション:将来のキャリア目標や成長したい分野について探求する。

業務や組織の課題

1on1ミーティングにおいて、業務や組織の課題を洗い出すことは、改善のための重要な一歩です。
話すことがない場合には、以下のような話題が適しています。
それぞれが把握している課題を包括して捉えることで、前進につながるかもしれません。

・現在のプロジェクトの障害点:業務進行における具体的な問題や難点について議論する。
・リソースの不足や制約:必要なツールやサポートが不足しているかどうかを確認する。
・チーム内のコミュニケーションの問題:チームメンバー間の対話や情報共有の問題点について話す。
・組織内プロセスの効率性:業務プロセスの改善点や効率化の提案を共有する。

目標設定と進捗確認、評価

1on1ミーティングは、目標設定とその進捗の確認、評価に最適な場です。
話すことがないと感じたときには、ぜひ活用していきましょう。
目標設定や進捗確認に際しては、以下のポイントを意識していくことが重要です。

・短期・長期目標の確認:現在の目標とそれに向けた進捗状況を議論する。
・達成度の評価:設定された目標に対する達成度とその影響を評価する。
・課題と解決策の議論:目標達成に向けた障害とそれを克服するための戦略について話し合う。
・次のステップの設定:現在の進捗に基づき、次の期間の目標やアクションプランを設定する。

能力開発とキャリア支援

1on1ミーティングでの能力開発とキャリア支援は、部下の長期的な成長を促進する重要な要素。
メンバーそれぞれには個性があり、それぞれの特化した能力を持っていることが多いです。
会社での1on1の際には、以下の点を考慮していきましょう。

・専門スキルの向上のためのトレーニング:新しい技術や業界知識を習得するためのリソースやトレーニングを議論する。
・キャリア目標の設定と計画:中長期のキャリア目標を設定し、それに向けた具体的なステップを計画する。
・メンターシップとコーチングの利用:キャリア成長に役立つメンターやコーチを紹介し、利用する方法を話し合う。
・新しい役割への適応:昇進や新しいプロジェクトへの参加に伴うチャレンジとサポートのニーズを議論する。

経営・組織戦略の共有

1on1ミーティングでの経営・組織戦略の共有も、チームの運営には欠かせません。
部下が会社の方向性と自身の役割を理解するのに役立ちます。
その際には、以下の話題の例が適しているので、積極的に使用していきましょう。

・会社の長期ビジョンの説明:組織の将来像や目指す目標について話し合う。
・最近の経営決定の共有:新しい事業戦略や重要な経営決定についての情報を提供する。
・市場動向と競合分析:業界のトレンドや競合他社の動向についての洞察を共有する。
・組織内の変化とその影響:組織構造の変更や新しいポリシーの導入に関する情報を伝える。

まとめ

この記事では、1on1ミーティングの重要性とその実施方法について詳しく説明しました。
1on1ミーティングは部下側の成長や上司との信頼関係の構築、組織全体のコミュニケーションの改善に役立ちます。
話すことがないと思っても、プライベートの話題から業務の課題、キャリアの目標設定に至るまで話題は豊富。
様々なテーマを通じて1on1を活用することで、会社の職場環境の質を向上させることができるでしょう。