仕事の優先順位がつけられない原因とは? 対策やトレーニング方法も紹介

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トラブルなく効率的に仕事をやり遂げるには、タスクの優先順位をつけることが重要です。
複数のタスクをうまく処理できないと、自分が困るだけでなく上司や部下にも影響が及びます。
しかし、どのように優先順位をつけるべきか分からない、予定通りに進まないと、悩んでいる人は多いでしょう。
今回の記事ではタスクの優先順位をつけられない人の原因や特徴を明らかにし、具体的な対策方法についても解説を加えます。

なぜタスクに優先順位をつけるのか?

タスクに優先順位をつける理由は、限られた時間を有効活用し、より多くの仕事を効率的にこなすためです。
複数のタスクを抱えたとき、やみくもに同時進行すると混乱して余計に時間がかかり、仕事が終わらない状況に陥りかねません。
そこであらかじめ優先順位をつけて段取りよく集中して取り組めば、仕事の効率がアップします。
また、適切な優先順位を見極めることで、不要なタスクの洗い出しにもつながります。

タスクの優先順位をつけられない人の原因や特徴

タスクに優先順位をつけることが重要と理解できても、実際の行動に落とし込むと難しい場合があります。
まずは、タスクの優先順位をつけられない人の原因や特徴を確認しましょう。

仕事の全体像をつかめていない

仕事への理解が進んでいないことは、タスクに優先順位をつけられない根本的な原因の一つです。
そもそも、仕事の全体像をつかめていないと、各タスクの優先度を理解できず、優先順位のつけようがありません。
チーム全体で仕事に取り組む場合、全工程における自身の役割についても正しく理解する必要があります。

体調不良や睡眠不足で集中できていない

ミスのない仕事を遂行するにあたり、集中力は欠かせません。
体調不良や睡眠不足によって集中力がそがれると、複数の仕事を一度に終わらせようとしてマルチタスクになり、優先順位の判断がつかなくなります。
適度に休憩を取るなどリラックスすると、集中力が高まり、結果的に早く仕事が終わるでしょう。

目の前の仕事に手を付けてしまう

事前に優先順位をつけていても、突発的なタスクは発生するものです。
想定外の状況に混乱し、目の前の新たな仕事に次々と着手しては、すべてが中途半端になるばかりか本来やるべきことの順番が崩れてしまいます。
目先の状況にとらわれず、新しいタスクもうまく組み込みながら、優先順位をつけることがポイントです。

【対策】優先順位のつけ方・トレーニング

タスクの優先順位をつけられない原因について押さえましたが、どのような対策が有効なのでしょうか。
優先順位のつけ方やトレーニング方法について、具体的にまとめました。

抱えている仕事をリストアップ

タスクの優先順位をつける際の最初のステップは、現状抱えているすべて仕事をもれなく洗い出すことです。
仕事のリストアップができたらタスクに細分化し、それぞれの期限と合わせて整理します。
手持ちの仕事を可視化すると、やるべきことが明確になります。
このときに、仕事の全体像を俯瞰しながら、タスク完了までの予測所要時間も書き出しておきましょう。

スケジュールを立ててタスク管理ツールで管理

リストアップが完了したら、タスク管理ツールの活用により、スケジュールを管理しましょう。
タスク管理ツールは情報の抜け漏れ防止に役立つだけでなく、マルチデバイス対応のものを取り入れることで、場所や時間を問わない管理を可能にします。
さらに、チーム全体で仕事を進める場合、メンバー間で情報共有すれば無駄な待ち時間なども省けます。
自身の状況に応じて使い勝手の良いツールを選びましょう。

上司と部下が密にコミュニケーションをとる

リストアップ作業などによって優先順位をつけるトレーニングを繰り返し、適切な判断力を養うことも大切ですが、判断がつかないケースもあるでしょう。
そのような場合は部下は早めに上司に相談し、判断を仰ぐのも一案です。
そもそも、日ごろからこまめな進捗確認が行われていれば、部下はタスク管理しやすくなります。
仕事を円滑に進めるにあたり、上司と部下が密にコミュニケーションをとることは非常に重要です。

優先順位の判断基準

洗い出したタスクに優先順位をつける際、何を基準に判断すればよいのでしょうか。
具体的な判断基準を押さえ、優先順位がつけられないときの参考にしてください。

重要度と緊急度

一番に重視するべき判断基準は、タスクの重要度と緊急度です。
大口取引先の締切が迫った案件など、重要かつ緊急のタスクがあれば、優先的に着手しましょう。
続いて取り組むのは、重要ではないものの緊急の案件で、電話対応などが当てはまります。
その後、重要ながら緊急ではないタスクを済ませ、次に重要でも緊急でもない仕事を処理します。

仕事の単独性

自分だけで完結するタスクか否かという、仕事の単独性にも注目してください。
単独性が高い仕事であれば、自身の判断をベースに優先順位がつけられます。
一方で連携を図りながら進める仕事は、自身の都合だけで優先順位をつけられない点が特徴です。
自分が原因で仕事に遅延が発生すると、上司や部下に迷惑をかけるうえ、他のメンバーに後れを取ってしまいます。
全体的な影響を考慮しつつ、優先順位をつけましょう。

仕事完了までかかる時間

各タスクの重要度と緊急度に加え、仕事の完了までにかかる時間を見積もっておくこともポイントです。
タスクごとに必要な時間を算出しておけば、どのくらいのペースで作業すればよいのかを数値化できるため、適切な判断の一助となります。
実際の作業を少し進めてみて時間を見積もると、より正確性が増すでしょう。
所要時間の予測は作業の遅れやトラブルの発生を防ぎます。

タスクの優先順位をつけられないときはどうする?

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タスクの優先順位をつけられないときは、どのような対策を取ればよいのでしょうか。
優先順位の判断基準に照らし合わせても、判断に迷う場合の対策方法について、解説します。

簡単なタスクから取り掛かる

適切な優先順位を判断できないときは、とりあえず簡単なタスクから取り掛かりましょう。
判断自体に時間をかけて業務を止めてしまうよりも、負担の少ないタスクから着手した方がずっと効率的です。
タスクの数が少なくなれば、つけるべき優先順位も見えてきます。
まずは簡単なタスクからこなしていくことが、優先順位をつけられないときに取るべき対策の一つです。

工数が多いタスクから取り掛かる

工数が多いタスクから取り掛かるというのも、一つの対策方法です。
大きなプロジェクトほど、タスクの量が多くなり、完了までに要する時間は長くなります。
関わる人の数も増えるため、一人の作業が滞ると、後に続く大勢の上司や部下にまで遅延の影響が出ます。
自分だけでなく、全体的なスケジュールも俯瞰できるようにトレーニングを重ね、複雑なタスクは早めに終わらせましょう。

優先順位を決めた後はどうやって仕事を進める?

タスクの優先順位をつけたら、実際の仕事をスムーズに進めていくことも、もちろん重要です。
優先順位を決めた後の仕事の進め方についても、ポイントを押さえましょう。

突発的な案件に対応できる余裕を持つ

トレーニングを重ね、事前にしっかりとした優先順位をつけられるようになっても、突発的な案件が入るのが仕事の特徴です。
予期せぬ事態にも慌てないよう、仕事は予定通り進むとは限らないことを前提に、余裕を持ってスケジュールを立てましょう。
隙間時間ができたら優先順位の低い簡単なタスクに当て、効率的に作業します。

タスクリストは常に更新

仕事の優先順位はその時々の状況によって変動する可能性があるため、タスクリストの内容は常に更新することを心掛けましょう。
上司などから新たな指示が入るごとに、優先順位をアップデートしてください。
回数をこなしてトレーニングを積むと、よりスムーズな判断が可能になります。

まとめ

記事ではタスクの優先順位をつけられない人の原因や特徴、対策としての判断基準やトレーニング方法についても解説しました。
優先順位を決めることは、仕事を円滑に進め、成果を上げるために重要なことです。
ただし順位の決定に時間をかけて着手が遅れたり、優先順位にこだわって不測の事態に対応できなかったりしたら意味がありません。
突発的なタスクが発生する可能性を念頭に、情報をアップデートしながら作業を進めましょう。