軒先渡しとは? 意味やマンションで行うケースなどについてわかりやすく解説

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荷物の配送方法のひとつである「軒先渡し」。
他にも「車上渡し」や「置場渡し」といった方法があり、配達方式やドライバーの責任範囲が各々違うのも特徴です。
そこで今回、この記事では軒先渡しの特徴やメリットやデメリット、マンションでの注意点を説明します。
車上渡しや置場渡しの意味も解説するので、ぜひ荷物を受け取る際の参考にしてください。

軒先渡し(軒下渡し)とは?

「軒先渡し」とは、配達側が荷物を積み込んで運び、荷受先の玄関前や指定場所に下ろして納品する方式のこと。
「軒下渡し」と同じ意味で、運送業でよく使われる用語です。
軒先渡しの「軒」とは戸建やビルといった建物の外壁や玄関より出っ張っている屋根部分を指し、配達する人が軒下まで商品を届けます。
ただし配達先のエントランスまでの運搬を指し、建物の中への運搬や組み立て設置は含まれません。

軒先渡しの特徴

ドライバーが玄関まで荷物を運ぶ「軒先渡し」の特徴とはどのようなものでしょうか。
以下で代表的な特徴を紹介します。

個人を対象とすることが多い

軒下渡しとは、個人を対象にした配達で利用されることが多い方式で行われる配送方法。
例えば、ネットショッピングで商品を注文し、売り手側が購入者の自宅へ商品を宅急便で配送するケースなどが挙げられます。
ネット通販やフードデリバリーが普及した昨今、軒下渡しを日常的に利用している人も多いでしょう。

小さい荷物が扱われることが多い

軒下渡しは、小型の荷物を取り扱う場合に利用できます。
重さが軽い荷物は、ドライバーや荷受人が手で運びやすいためです。
食料品や雑貨、衣服、家電製品など、一般家庭向けの商品が軒先渡しの対象となることが多いでしょう。

軒先渡し以外の荷物の受け渡し方法

「軒先渡し」以外にも、商品を届ける方法がいくつかあります。
用語の意味をひとつひとつ確認してみましょう。

車上渡し

車上渡しは、荷受人がトラックの荷台で荷物を受け取って荷下ろしをする方法です。
目的の場所まで商品を運ぶまでがドライバーや運送会社の責任範囲で、荷下ろし以降は受取側が行います。
車上渡しでは運送会社側が荷受け場所を指定し、荷受人がその場所に向かうのが一般的。
クレーンなどが必要な場合は荷受人が用意する必要があります。
車上渡しは重い商品を運ぶ運送会社や売主にとってメリットがある方法です。

置場渡し

置き場渡しの意味は、荷受人が場所を指定し、ドライバーがその場所まで荷物を運んで荷物を置くことです。
場合によっては、建物の中や敷地内までドライバーが配送します。
指定場所に荷物を置けばよいので、ドライバーは楽に配達ができるうえ、買い手にとっても便利な受け取り方法です。
最近では、置き配などでこの置場渡しを利用している人も多いでしょう。

軒先渡しのメリット・デメリット

ここからは、軒先渡しのメリットやデメリットを紹介します。
メリットやデメリットを把握したうえで、軒先渡しを使いましょう。

メリット

軒先渡しでは、ドライバーが軒先まで運び、荷物を受け渡しするまでがドライバーの責任となります。
家に届くまでの梱包の凹みや中身の破損は配送側の責任となるため、荷受人が使いやすい配達方法です。
受取人は、梱包のなかまでチェックしてから受取サインをしましょう。

デメリット

荷受人にとって、軒先渡しのデメリットは基本的にはありません。
しかし、軒先で荷物を受け取った後に、移動し組み立て設置を行う場合、その作業中の破損は荷受人の責任となります。
荷物受取後の移動や組み立てには十分注意しましょう。

マンションの軒先渡しでは、どこまで運んでもらえる?

マンションに住んでいる人が軒先渡しを利用する場合、荷物を受け取る場所はどこでしょうか。
軒先の意味は、トラックが付けられる場所です。
マンションの場合、軒先渡しで運んでもらえるのは、エントランスまで。
小さいものならドライバーが玄関まで運んでくれますが、大きいものはマンション内に運ぶ人も手配する必要があります。

軒先渡しの注意点

便利な軒先渡しですが、いくつか注意点があります。
以下の注意ポイントをチェックして、トラブルを防止しましょう。

重い荷物を運ぶ時は、台車や人手を確保

軒先渡しを利用する場合、荷物を受け取った後は自ら移動させなくてはなりません。
洗面化粧台など、重くて自分ひとりで運べない場合は台車を用意するのがおすすめです。
建物内に段差や階段がある場合は、ひとりで台車で運ぶのが難しいため、荷物を動かしてくれる人を手配しましょう。

部屋まで搬入できるかあらかじめ確認しておく

荷物が大きい場合は、部屋まで搬入できるかも事前に確認しましょう。
商品がエレベーターや廊下、曲がり角、部屋の扉を通れるかチェックする必要があります。
高さや幅の寸法だけでなく、対角線の寸法も確認していないと角を曲がれないこともあるため要注意です。

サインする前に検品する

軒下渡しでは、軒先で買い手に届けるまでがドライバーの責任です。
商品の箱があまりに凹んでいる場合は、受取サインをする前に箱の中身も検品するのがおすすめ。
破損した商品の補償については、運送会社や販売元に確認しましょう。

マンションやビルの場合、建物の管理者に連絡しておくと安心

マンションやビルで軒先渡しをする場合は、一時的に荷物をエントランスに置くことになります。
エントランスは共有部分なので、マンションの管理人や建物の責任者に連絡しておくとよいでしょう。
ビル共有の台車がある場合は、貸してもらえるかもしれません。

まとめ

記事では「軒先渡し」の意味や、メリットデメリット、軒先渡し以外のほかの荷物の配送方法を紹介しました。
軒先渡しは、荷受人にとって便利な受け渡し方法ですが、戸建やマンション内への搬入や組み立て設置は自分で責任をもって行う必要があります。
ひとりで運べない場合は、搬入する人も手配してみるのもおすすめです。
注意点を把握したうえで、適切に軒先渡しを利用しましょう。