単品購入・通販とは? 総合通販との違いや成功のコツなどマーケティングについて解説

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  • 最終更新日:2025.05.20
単品購入・通販とは? 総合通販との違いや成功のコツなどマーケティングについて解説

近年は通販サイトで買い物をするユーザーが多くなっていますが、大手企業の総合通販とは異なる「単品通販」の形態も注目されています。
記事では、単品通販の取扱商品や販売手法の特徴、総合通販との違いとは何かを詳しく説明。
単品通販のメリット、デメリットや成功させるコツも紹介するので、単品通販やECサイト運営に関心がある人はぜひ読んでみてください。

単品通販とは?

a toy shopping cart

「単品通販」とは、1つの種類の商品の販売を行うECサイト(ネットショップ)のビジネスモデルです。
1つの商品を販売する場合だけでなく、同じブランドの複数種類の商品を販売している場合も単品通販と呼びます。
例えば、Aブランドの化粧水や乳液を取り扱っている場合は単品通販です。

単品通販は、既存顧客の定期購入やリピート注文がビジネスの前提。
そのため、定期的に購入・消費される化粧品や、健康食品などが単品通販に向いている商材です。
ただし、どこでも購入できる商品の場合、顧客はわざわざその通販で購入しようと思いません。
自社オリジナルのこだわりのある商品を販売することが重要です。

単品通販と総合通販の違いとは?

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1つの種類や1つのブランド商品を販売する「単品通販」と「総合通販」の違いとは何でしょうか。
まず総合通販は商品数が豊富で、広いターゲットの顧客層から商品を選んでもらうのが特徴です。
一方、単品通販は狭いターゲット顧客のリピート購入を狙います。
特定のECサイトで購入する理由を作りづらい総合通販は価格競争に巻き込まれやすく、単品通販よりリピート購入が少ない傾向にあります。

特徴単品通販総合通販
商品数少数多数
初期費用低い高い
商品ジャンル化粧品や健康食品などの消耗品様々なジャンル
ターゲット層狭い広い
リピート率高い低い
集客方法メルマガや友達紹介広告やSEOなどで幅広く

単品通販のメリットとは?

単品通販のメリットとは何でしょうか。
マーケティング面やコスト面から解説するので、ぜひチェックしてください。

初期コストを抑えられる

単品通販のメリットの一つは、取扱商品が少ないため初期コストが少なく済むこと。
そのため個人や小規模事業者が参入しやすいのが特徴です。
また商品数が少数の場合、商品開発費や在庫管理コスト、人件費などのランニングコストは総合通販と比べて低くなる傾向にあります。
大量の在庫や様々な仕入れルートを用意する必要のある総合通販より、単品通販ではコストを抑えたい個人や新規事業者が参入しやすいです。

マーケティング活動がしやすい

単品通販は、主に日常で使う消耗品を扱うため販売促進がしやすいのが特徴です。
企業が顧客ニーズを把握しやすく、こだわりのある自社製品をターゲット顧客層に向けてマーケティング活動することで、リピート購入にもつながります。
幅広い商品を扱う総合通販は、一つ一つの商品に注力してマーケティングを行うことは難しいでしょう。

継続的な売上・収益を予想できる

単品通販は、リピート購入や定期購入(サブスクリプション)を中心としたビジネスモデル。
そのため、契約者数をもとに売上や収益を予測しやすく、先々の人件費や販促費などのコストをどれくらいかけるか見積もりやすいのがメリットです。
また、単品通販の場合は自社オリジナルの商品を顧客に気に入って購入してもらうことが多いため、同業他社との価格競争に巻き込まれる恐れも少ないでしょう。

在庫管理がシンプル

単品通販は、取り扱い商品数が少ないため、在庫管理が容易であることが多いです。
保有在庫量やそれに伴う発注数の計算、保管スペースの確保などがシンプルになるため、在庫管理にかける人手も少なくて済みます。
在庫不足や過剰在庫のリスクも抑えられるでしょう。
総合通販の場合は、幅広いの商品カテゴリーの在庫を扱うため、在庫管理が複雑になりやすいです。

単品通販のデメリットとは?

単品通販のメリットを見てきましたが、デメリットもあります。
単品通販に興味がある人は、以下のデメリットを把握しておきましょう。

新規顧客の開拓が難しい

単品通販の場合は、取り扱い商品が限られているため、市場のニーズが変わったときにすぐに対応しづらく、新規顧客を獲得しづらいというデメリットも。
また自社で開発した商品を販売することが多いため、最初は商品の認知度が低い傾向にあります。
そのため広告やSNSなどを通して、自社商品の認知度アップのための宣伝を行う必要があるでしょう。

ターゲット顧客が限定される

単品通販で販売している商品は、ある特定の層に訴える特性を持つ商材が多いため、ターゲット顧客層は限定されるのがデメリット。
総合通販と比べてアプローチできる顧客の母数は少ないため、ターゲット顧客をきちんと設定する必要があるといえます。
設定したターゲット顧客に向けて、適切なマーケティング活動や販売促進を戦略的に行っていくことが重要です。

商品が売れなかった時のリスクが高い

単品通販では、限られた商品を販売しているため、商品が売れないと他の商品の売上でカバーすることが難しいというリスクがあります。
また事業を始めるうえで、ECサイト制作や商品仕入れにコストがかかりますが、商品が売れないとこうしたコストを回収できない恐れも。

大手企業の参入リスクがある

小規模事業者が参入しやすい単品通販ですが、市場が伸びて認知され始めると大手企業もその市場に目をつけて参入する可能性があります。
大手企業は小規模企業より認知度が高く、資金も潤沢であるため、市場のシェアを奪われるリスクも。
こうした事態に備えて自社のファンづくりやブランド力強化に努めることが大事です。

単品通販を成功させるには

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単品通販を成功させるにはどのようなことに気をつければ良いのでしょうか。
以下のポイントを確認し、マーケティング施策や戦略に活用してください。

ターゲットを明確にする

少ない商品で収益を継続的に確保するには、ターゲットを明確にすることが大事です。
商品に関心を持ちそうなユーザー像(ペルソナ)を具体的に設定し、そのペルソナに訴えるようなマーケティング活動をしましょう。
年齢や性別、職業のみでなく、ライフスタイルや価値観なども検討することがコツです。

リピート購入を増やす

単品通販を成功させるには、スポット的な単品購入ではなく、リピート購入を増やすのが重要です。
例えば、サブスクリプション契約によってお得に購入できる、会員限定のクーポンを発行するなど、顧客の購入意欲を促進する工夫をしましょう。
またリピート購入したいと思ってもらえるように、商品の質はもちろん、この企業からしか買えないという希少性を感じられる商品作りが大事です。

競合との差別化を図る

多くの企業がECサイトを運営しており、Web上では大企業やAmazonなどの大手サイトが目につきやすくなっています。
自社の通販サイトで商品を選んでもらうには、競合他社との差別化を図るブランディングが大事です。
総合通販より単品通販の方が、サイトの中で自社独自の価値観や特性を前面に押し出すことができます。
そのため単品通販ではブランディングを強化し、競合との差別化を図りましょう。

ツーステップマーケティングを実施する

顧客の初回購入のハードルを下げるツーステップマーケティングもおすすめです。
ツーステップマーケティングとは、まずは商品サンプルや試供品を試してもらい、満足してもらえたら定期購入してもらうという手法です。
化粧品や健康食品の場合は、自分の体に合うか試したいという顧客も多いでしょう。
商品に納得してもらった上で購入してもらうため、顧客満足度も上がる傾向にあります。

単品購入に加えてアップセルやクロスセルを狙う

単品購入に加えてアップセルやクロスセルの施策も成功のコツです。
アップセルとは、より上位の商品を顧客におすすめすること。
価格は高くなるものの、さらに高い効果を見込めることをアピールし、上位商品を選んでもらうのが狙いです。
まとめ買いもアップセルに含まれます。
クロスセルとは、他の関連商品も一緒に購入を促すことで、例えば化粧水を購入した顧客に同シリーズの乳液も勧めるといった手法が一例です。

商品購入につながりやすいLPを作る

単品通販を成功させるにはLP(ランディングページ)にも力を入れましょう。
LPはサイトユーザーにとって店舗の顔となります。
また顧客のページ離脱を防ぐために、申し込み完了までの画面遷移を少なくすることが重要。
商品ごとのLPに申し込みボタンがついている「フォーム一体型LP」にするのがおすすめです。

単品通販のECサイトに必要な機能

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単品通販のECサイトにはどのような機能があれば良いのでしょうか。
以下を参考に、顧客や企業が使いやすいECサイトを制作し、単品通販を成功させましょう。

定期購入

前述したように、単品通販では定期購入などのリピート購入が重要であるため、定期購入機能がついたサービスを選んでください。
定期購入の場合は、決済や配送手配のほかに、定期購入の中止や再開、購入周期の変更などの手続きが必要です。
顧客がスムーズに定期購入でき、企業側も効率的に定期購入者の管理ができるシステムの導入を検討しましょう。

ステップメール

ステップメールとは、ある行動をした顧客に自動でメールを送信する機能です。
データで蓄積された顧客情報をもとにその顧客が関心を持ちそうなメールを送り、商品購入へつなげる目的があります。
商品を購入したもらった顧客へのお礼メールから、類似商品などをおすすめするメール、キャンペーン告知メールなどを送っていき、販売促進します。

まとめ

限られた商品を扱い、リピート購入が主なビジネスモデルである単品通販。
記事では総合通販との違いは何かや、単品通販を成功させるポイントなどを解説しました。
単品通販では販売する商品が少ない分、参入障壁は低いですが、ターゲット顧客に向けて適切なマーケティング施策を実施する必要があります。
また顧客との接点であるLPを工夫するなど、スムーズに購入してもらえるサイト作りが重要です。

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