同梱とは物流業務の中でよく使われる言葉ですが、同封と違いがあるのかどうか疑問に感じている人も多いでしょう。
そこでこの記事では同梱と同封の意味の違いや、読み方、同梱物の具体例について詳しく解説します。
さらに同梱物のメリットや役割、発送の際の注意点についても紹介。
効果的な同梱物の活用方法を知りたい発送担当者も必見です。
同梱と同封の違いとは
同梱と同封は似た言葉ですが、厳密には違いがあります。
読み方と併せて、それぞれの意味の違いを理解しましょう。
同梱とは? 意味や読み方を解説
同梱の読み方はどうこん。
漢字からわかるように、同梱とはいくつかのものを1つの箱に入れることを意味する言葉です。
物流業務の中では、商品などの梱包物が入った箱にサンプルや販促物を同梱する際によく使われます。
同梱するものは同梱物と呼ばれ、一緒に送る付属物に対して使われることが一般的。
また同梱に使う箱は、通常段ボールや小包です。
同封とは? 意味や読み方を解説
同封の読み方は、「どうふう」。
同封とは1つの封筒に複数の書類や商品を入れることを意味します。
同梱と同封の違いとは、同梱では箱に入れるのに対して、同封では封筒に入れること。
同封するものは同封物と呼ばれ、同梱物と意味合いはほとんど変わりません。
例えば封筒に販促物を同封します、というように使われます。
商品と一緒に入れる同梱物のメリットとは
同梱物は使い道によって、会社のイメージアップやリピート客の拡大などの企業利益に繋がるでしょう。
ここでは同梱物を商品と一緒に入れるメリットを紹介します。
顧客の開封率が高い
先程説明した通り、同梱物は商品と同じ箱に入れられるものです。
顧客が自分で購入した商品を開封しないということはまずないので、同梱物もほぼ100%の確率で開封されます。
DMやメルマガなどの開封率は10%~30%と言われているため、それと比べると同梱物の開封率は非常に高いです。
会社や商品の印象アップ
同梱物としてよく使われるのが、お礼状です。
お礼状に商品を購入してれたことへのお礼を綴ることで、会社や商品に対するイメージアップに繋がります。
お礼状は手書き風で綴ると、一層丁寧な印象となるでしょう。
解約率を下げる
お客様アンケートなど顧客が意見を記入できるフォーマットを同梱することで、解約率の低下に繋がります。
定期購入商品などの解約を検討している人は、商品や企業のに対して何かしらの不満を抱えているはずです。
そのような声をサービス改善に活かすことで、リピート客を増やすことができるでしょう。
コストを抑えられる
同梱することで、同梱物を単体として送る際に掛かる発送料や梱包に使う材料費などを削減することができます。
また販促物やサンプルなどを同梱する場合、顧客全員に発送するよりも現在商品を購入している客にアプローチする方が効果が得られやすいでしょう。
同梱物の重要な役割
同梱物とは、リピート客の拡大や商品の品質改善において欠かせないものです。
同梱物の効果的な活用法を知って、企業の成長に繋げましょう。
初回同梱物でリピーター獲得
初回購入の際、顧客は商品や会社に対して高い関心を持っています。
そのタイミングで顧客の心を惹くような魅力的な同梱物を発送することができれば、商品のリピートに繋がるでしょう。
初回限定クーポンや丁寧なお礼状、実用的なサンプルなどが、初回同梱物として効果的です。
商品のファンを増やす
同梱物の中でもパンフレットには、顧客に商品や会社に対する理解を深めてもらう役割があります。
商品と一緒に入れるパンフレットには、企業のブランドストーリーや商品の品質の高さなど顧客に訴えたいことを綴りましょう。
そうすることで顧客は企業方針に共感し、会社そのもののファンとなってくれるかもしれません。
顧客からの意見を集めて改善
同梱物は顧客とのコミュニケーションの手段でもあります。
同梱物には、商品への改善要望などを求めるアンケートを入れると良いでしょう。
また同梱物を使って、商品サイトにレビューを記入するように促すのもおすすめです。
発送時にチェック 業務効率が良くなる同梱物
ここでは取扱説明書など、業務効率化に繋がる同梱物を紹介します。
商品の発送時には、要チェックしましょう。
商品の使い方に関する説明
商品の取り扱い説明書を同梱することで、商品の使用方法に関する会社への問い合わせ件数を減らすことができます。
取扱説明書には商品の基本的な使用方法だけでなく、顧客からよく質問されることもQ&Aなどの形式で載せるのがおすすめです。
返品できるかを記載した納品書
同梱する納品書に返品できるかを記載することで、返品に関する問い合わせ件数が減少するでしょう。
また本来返品できない商品が間違って会社に送り届けられる事態も防ぐことができるため、業務の効率化に繋がります。
返品時の着払い伝票
返品の際に使う着払い伝票を同梱することで、顧客は迷わず返品できます。
返品の仕方が不明確だと顧客からの問い合わせが増加し、電話やメール対応に時間がかかります。
返品無料のサービスを提供する場合は、発送時に着払い伝票を忘れず同梱しましょう。
販売促進が期待できる同梱物
ここでは販売促進が期待できる梱包物を紹介します。
リピート客を増やしたいなら、ぜひ1つでも以下の同梱物を活用してみてください。
クーポン券
クーポン券の同梱は、商品のリピート購入に繋がります。
「~%OFF」」や、「○○円以上購入で○○円引き」というようなクーポン券を、商品と一緒に送ってみましょう。
クーポン券には長すぎない有効期限を設けるのが、商品の再販に繋げるポイントです。
メッセージカードや挨拶状
メッセージカードや挨拶状は、企業への印象を高める効果があります。
そのようなイメージは商品に対しても影響し、顧客に「この商品を購入して良かった」と感じてもらうことができるでしょう。
その結果、商品の次回以降の購入に繋げることができます。
サンプル商品
購入品以外の商品サンプルを同梱することで、顧客が別商品を購入するきっかけを作ることができます。
特に企業の売れ筋商品や期間限定の商品サンプルは、幅広い顧客の興味を引きやすいです。
またリピート客に対しては「継続購入の方限定」としてサンプルを同梱することで、また購入したいと思わせることができます。
関連商品
関連商品のサンプルや紹介パンフレットを商品と一緒に入れることで、関連商品に対する顧客の購買意欲を掻き立てることができます。
例えばトリートメントを購入した顧客に対しては、シャンプーなど別のヘアケアグッズを一緒に送ると興味を持ってもらえるでしょう。
アンケート
顧客からのアンケートは、商品の改良やサービスの向上に役立ちます。
商品と同梱するアンケートには商品の良い点・悪い点、自由な感想などの項目を設けて、顧客の生の声に耳を傾けましょう。
記述形式だけでなく選択形式の質問項目も加えることで、気軽にアンケートに答えてもらえます。
購入プランの案内
定期購入やセット購入など、よりお得な購入プランを紹介することで商品のリピートに繋がります。
購入プランを紹介する際には「定期購入で○○%OFF」など、どれだけお得かを顧客に訴えるのが契約に結び付ける鍵です。
同梱物を入れる際の注意点
同梱物はただ送れば良いというものではありません。
同梱物の効果を最大限高めるために、以下のポイントに注意しましょう。
同梱物を入れすぎない
同梱物を入れすぎると、顧客にしつこい企業だという悪印象を持たれてしまいます。
またパンフレット類を大量に送る場合、情報量が多すぎて結局顧客にはほとんど何も伝わりません。
同封物の効果を最大限に発揮するためにも、送る数は2個~3個に留めておきましょう。
コストをかけすぎない
同梱物はあくまで商品の付属であるため、コストをかけすぎないようにしましょう。
特にサンプルなどコストのかかる梱包物を送る場合、それによりどれだけ利益が見込めるか想定しておくことが大切。
効果を考えずに闇雲に同梱物を送るとかえって企業の損失となってしまうので、注意が必要です。
顧客のニーズを考える
顧客のためにならない梱包物は送っても意味がありません。
例えば、小型犬を飼っている人に大型犬のドッグフードのサンプルを送っても無駄になるだけです。
サンプルや販促物を送る場合には、顧客の購入履歴や年齢や性別などの属性を踏まえて実用的なものを送るようにしましょう。
まとめ
今回は同梱と同封の意味の違いや読み方、同梱物の効果的な使い方などについて解説しました。
同梱とは商品などの梱包物とともに、販促物やサンプルなどを一緒に送る際によく使われる言葉です。
同梱物と同封物と混同して使われがちですが、箱に入れるものか封筒に入れるものかの違いがあります。
同梱物は使い方によって、企業の利益増大させることが可能です。
事業の経営や発送に関わる人は、ぜひこの記事を参考に同梱物を効果的に活用してください。