社会人にとって、メモの取り方は将来のキャリアにも影響する重要なスキルです。
しかし、大人になってからメモの取り方を教わる機会は意外と少ないかもしれません。
そこでこの記事では、仕事を覚えるメモのまとめ方を紹介します。
さらにどうしても聞きながらメモが取れない場合の対処法も解説するので、仕事の覚え方について悩んでいる社会人はぜひ参考にしてください。
仕事でメモはなぜ必要?
社会人にメモが必要な理由は、仕事を覚えるためなど様々です。
メモの取り方や仕事の覚え方を学ぶ前に、まずはメモの重要性を確認しましょう。
仕事を覚えるため
メモを取る主な目的は、仕事を覚えるためです。
上司から教えてもらったことをいざ実践する時、あやふやな記憶だけに頼っていると思わぬ失敗に繋がります。
そのようなリスクを防止するため、メモを取ることは重要なのです。
情報共有のため
メモは仕事を覚えるだけでなく、情報共有にも有効な手段です。
実際にビジネスでは、事務的な連絡やディスカッションなどの情報共有の場面でメモが活用されます。
メモを使って伝達事項や自分の考えをチームにシェアすることで、より効果的なビジネス連携が可能となるのです。
相手に安心感を与えるため
メモを取る行為は相手の話をしっかりと聞いているという表れであり、仕事を教える側に信頼感や好印象を与えます。
そのためメモの取り方に自信が無かったとしても、まずは一生懸命に書く姿勢を相手に表わすことが大切なのです。
【基本】メモの取り方テクニック
仕事を覚えるメモを作成するには、いくつかのポイントを意識することが必要です。
ここからは、メモの取り方に関する基本的なテクニックを解説します。
タイトルと日付を書く
メモを効果的に活用するため、まずタイトルや日付を記入しましょう。
そうすることで、後で情報を探しやすくなります。
また事務的な連絡手段として付箋メモを相手に渡す際には、相手と自分の名前も必ず記載しましょう。
余白を十分に取る
メモを取る際には、程よく余白を確保することが重要です。
余白を残すことで、新しい情報やアイデアを後から書き足すことが可能に。
また余白が適切に設けられていると、メモ帳が全体的にまとまり読みやすくなります。
大事な点はカラーペンやマーカーで強調
情報を分かりやすく整理するテクニックの一つは、色分けを取り入れることです。
例えば基本的な情報は黒ペン、重要な点には赤ペン、補足事項には緑のペンといったように、自分なりのルールに従って色分けしてみましょう。
5W1Hを意識する
メモの書き漏れが多い人におすすめなのが、5W1Hを意識したメモのまとめ方。
5W1Hとは、WHAT(何)、Why(なぜ)、Who(誰が)、When(いつ)、Where(どこで)、How(どのように)のことです。
この6項目を仕事記録ノートに盛り込むことで、メモの抜けを防ぐことができます。
メモは一か所にまとめる
複数のメモ帳を使用すると情報が散逸しやすく、時系列での把握が難しくなります。
そのためメモ帳はできるだけ1冊にまとめるのがおすすめです。
複数のメモ帳が必要な場合には、メモ帳それぞれにタイトルや目次を付けて後から探しやすいように整理しておきましょう。
シャーペンや消えるペンを使う
仕事記録ノートを取る際は、シャーペンや消えるペンを使用するのがおすすめです。
メモは後から修正したり情報を追加したりすることがありますが、そんな時にシャーペンや消えるペンなら修正機いらずで便利。
特に消えるペンは消しゴムも必要な無いので、きれいで見やすいメモ帳に保つのに適しています。
【裏技】メモの取り方テクニック
上記で紹介した、基本的なメモの取り方はもう知っているという人も多いでしょう。
そんな社会人の向けて、ここからは仕事で同僚と差を付けられる裏技的なメモのまとめ方を解説します。
わからないことはカタカナで書く
専門用語やわからない言葉は、カタカナでメモに残しておきましょう。
そうすることで後から質問したり、自分で調べたりしやすくなります。
また事務の対応や電話対応などで人名を聞いた時にも、とりあえずカタカナで書いておくことで誤字を防ぐことができます。
メモ帳ではなく、ルーズリーフを使う
メモにはノートを使う社会人が多いですが、ルーズリーフを活用するのもおすすめです。
ルーズリーフのメリットは、後からページを差し替えたり追加したりしやすいこと。
またバインダーと組み合わせれば、カテゴリーごとに情報を整理しやすくなります。
メモは付箋にまとめて、後でノートに清書
メモは付箋にまとめて後でノートに清書するのも、賢いメモのまとめ方です。
清書する作業により順番が調整しやすくなるため、必要な情報を見逃しにくくなるでしょう。
またメモ帳のページ数やレイアウトも調整しやすくなります。
ダメな仕事ノートのまとめ方
メモを取るのが苦手だと思っている人には、いくつかの共通点があります。
ここからは、ダメな仕事記録ノートのまとめ方をしている人の特徴を解説します。
言われたことを全部書く
相手の発言を完璧に記録しようとすると、大切なポイントを見逃してしまいます。
メモは要点を押さえ、重要な情報だけを残すことが重要です。
例えば相手の話の結論を意識的に捉えることで、メモの効果が飛躍的に向上します。
メモは、見れば要点が思い出される程度の情報量で充分です。
読めないほど字が汚い
急いで手早くメモを取ると、後で見返しても「何が書いてあるのか分からないメモ」になりがちです。
特に事務的な連絡などで他人に渡すメモは、読みにくい状態だと正確な情報伝達が難しくなります。
メモに書いていることが読めないと、解読に時間がかかり返って非効率的です。
どこに書いたかわからなくなる
メモがどこに書かれたのか分からなくなると、メモを探し出す手間がかかります。
結果的にどこに書いたか探すことができなければ、メモを取った労力が水の泡になってしまうでしょう。
上司にもう一度教えてくださいとお願いする時にも、「メモをどこに書いたかわからなくなった」では通用しません。
聞きながらメモが取れない時はどうする?
メモは基本的に話を聞きながら素早く取る必要があります。
しかし、中には「聞きながらメモが取れない」という人もいるかと思います。
ここからは、そのような場合の対処法について解説します。
全部メモしようとしない
メモを取る際には相手の話をすべて書き留めようとすると、肝心なポイントを逃してしまいます。
要点を見極めるため、相手の話の結論や核心を把握することが重要です。
聞きながらメモが取れない人は、「メモを見れば思い出せる」くらいの適切な情報を絞り込んでメモすることが重要です。
メモを取る時間をもらえないか、先輩に相談する
聞きながらメモが取れない場合、先輩に相談することも一つの対処法です。
先輩は社会人としての経験が豊富なため、後輩の気持ちを理解してくれたり、仕事の覚え方について柔軟なアドバイスをしてくれたりするはずです。
相談を通じて、適切なメモ取りのテクニックや仕事の進め方を学びましょう。
その都度「一度整理させてください」と伝える
聞きながらメモが取れない状況でどうしようもなくなってしまった場合、「一度整理させてください」と伝えてメモに集中することも重要です。
お互いの時間を無駄にしないためにも、メモが苦手という自覚を持っている場合には、ノートをまとめる時間をもらえないか上司に交渉してみましょう。
仕事記録ノートが書きやすくなる3つの方法
仕事記録ノートの効率的なまとめ方として、コーネル式ノート術やマンダラチャートなどのよく知られたテクニックを紹介します。
コーネル式ノート術
コーネル式ノート術は、仕事記録ノートを3つの領域に分割するまとめ方。
右側は気になったこと、左側にはキーワードや疑問点、重要事項を、最下部には要約を記入してください。
通常のメモとは異なり領域ごとに情報を整理することで、後で深掘りしやすくなります。
また要約をまとめることで、仕事を覚える際にも効果があるでしょう。
マンダラチャート
マンダラチャートはアイデアをメモにまとめたい時に、おすすめのテクニックです。
まずノートに3×3=9個のマスを作ります。
次に中心の1マスにはテーマ、残りの8マスにはテーマから連想されるアイデアを書いてください。
8マスのうちさらに発想を広げたいものがあれば、それをテーマにして8個のアイデアを考案しましょう。
マインドマップ
マインドマップはテーマを中心にして、キーワードやアイデアを線で結びながら考えを広げるまとめ方です。
仕事記録ノートに活用する場合、テーマをノートの中心に書いてそれと関連する要点を線で紐付けましょう。
さらにその要点と関連する情報があれば別の線で結び付けながら、マップを外側に広げていきます。
聞きながらメモが取れない人や話の要点を掴むのが苦手な人は、このテクニックを活用してみるのがおすすめです。
まとめ
メモを取ることは、仕事を覚えるためにも相手から信頼を得るためにも重要なことです。
今回紹介したテクニックを参考に、ぜひ仕事記録ノートの取り方を工夫してみてください。
またどうしても聞きながらメモが取れないと悩んでいる社会人は、まずは上司に相談してみましょう。
かわいい後輩のため、上司はきっと対処法や仕事の覚え方を一緒に考えてくれるはずです。